イザベルの絵が届いた。
パリのアパートで、プレゼントだと見せられたときにはただただ驚いたが、手もとでじっくり見ると、また違った味わいがある。
色合いが派手だというわけではないのに、部屋に置いただけで雰囲気が変わるのだから、絵の力というものはすごい。
「わ、一瞬、テレビがついてるのかと思った」
見慣れるまでは、そんな驚きさえもまた楽しく、飾る場所は初めから決まっていたというように、居間の真ん中になった。
さて。絵は2枚ある。1枚は、イザベルの友人である娘にと送ってくれたものだ。
梱包やら郵送代やらを考えて、娘の分も我が家に送ってもらったのだ。
東京で暮らす娘は最近引っ越しをしていて、新しい部屋にわたしがまだ行っていなかったこともあり、絵を持って行くことにした。
梱包し直し、大きな紙袋に入れたが、はみ出してしまう。それでも、1泊分の荷物と一緒に大切に持って電車に乗った。
梱包はちゃんとしたつもりだが、人混みのなかを歩くのには気を使う。人にぶつけないように、そしてぶつかられないように細心の注意を払った。
長い道のり、壊れものを運ぶというのは、なかなかにたいへんなことだった。
東京で電車に揺られながら、考えた。どの人も、ほかの人にはわからない荷物をそれぞれ抱えて乗っているんだろうなあと。
鞄の奥に入った小さなものでも、とても大切な壊れやすいものもあるだろうし、ギターケースの中にギターが入っているとは限らない。
その人だけが知っている鞄のなかの空間って、心のなかみたいだ。大きな秘密や小さな秘密が、たぶんポケットやポーチのすみっこに入っている。
左のブルーの絵が娘に、右がわたしと夫にもらったものです。
居間に飾りました。部屋に入って正面に見える場所です。
お芝居のラストシーンだという絵には、演じる人のパワーが感じられます。
さえさん、おはようございます!
イザベルさんの絵が届いたのですね!
絵が置かれてあると本当にテレビがついているかのように見えますね。
お芝居のラストシーンが描かれた絵を見ているだけで舞台に感動した観客の歓声が聞こえてくるかのようです。
こんな素晴らしい絵を描くことのできるイザベルさん、本当にすごいです。
ギターケースにギターが入っているとは限らないということですが、
学生時代、一人暮らしの友人が留守中は冷蔵庫の中のいくつかあるタッパーの中に貯金通帳を入れて隠しておくと言っていたことを久しぶりに思い出しました(笑)
主婦になった今でもそうしているような気がします。
papermoonさん
そうなんです~ようやく届きました♩
イザベルの絵、鉛筆画しか見たことがなかったので、油絵をこんなに上手に書くなんて本当にすごいな~とわたしも思いました。
冷蔵庫のタッパーに預金通帳ですか?
お菓子の空き缶に現金を入れているのはドラマでもよくありますが、預金通帳かあ。湿ってATM通さなくなっちゃうんじゃないかなってちょっと心配になりました(笑)
papermoonさんのブログ再開、うれしいです~♡
フランスから、絵が届いたのですね。
ときめきの瞬間だったでしょう。
とても精巧な絵ですね。演者の表情も細かく描かれていますね。
絵を掛けて、見るたびにあの旅を、思い出されることでしょう。
ブルーの絵はスポットライトを浴びたクラシックカーですか?
絵を贈る。贈られる。信頼の証ですね。
ぱすさん
そうですね~パリで過ごした日々を思い出しました♩
娘の方のクラッシックカー、三輪車でしょうか。
そこに描かれた女性の雰囲気が、娘によく似ているんですよ。
イメージして描いてくれたんだと思います。
絵、届けて、引っ越したばかりの娘の部屋に行ってきました。
スカイツリーがベランダから大きく見える部屋でした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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