年末である。
年賀状の印刷で、プリンターはフル回転。旅行の写真を両親に送る際にも長時間労働してくれた。最近とみに、プリンターの近くで作業する時間が増えている。
そんなある日の夫との会話。
「あー、写真用紙切らしちゃった。プリントの途中なのに」と夫。
「インクも切れてるね。用紙買ったら入れ替えるね」と、わたし。
「インクは買い置きあるでしょう?どうして今替えないの」
「だって。インク替えたら、プリントしようとするでしょう」
「紙がなければ、プリントできないじゃん」
「紙がないのに、プリントしようとするじゃん」
「しようとするって、何それ。紙がなかったらプリントできないでしょ」
「紙がないのに、プリントしようとするじゃん。可哀想じゃん」
「わけわかんないんだけど」と怪訝な顔で、夫。
「できないのに、しようとがんばってるプリンターを、見るのが嫌なの!」
決裂である。わたしの気持ちは、夫には判ってもらえなかった。
それからわたしは、プリンターをプリンタくんと呼んでいる。
「モノに感情がないなんて、いったい誰が決めた?」
と、森見登美彦風にわたしは問いたい。
心というものは、浮遊する。わたしが息を吹き込めば、プリンタくんは目覚めるだろう。思いやりを持って接していればきっと、その思いは通じるはずと確信している。ときどき言うこと、聞いてくれないんだけどね。
キャノンのブラウンなプリンタくん。活躍中です。
なんとご購入ありがとうキャンペーンで「選べる新体験100」が大当たり!
プリンタくん、ありがとう。やった!
熱気球とか、犬ぞりとか、キックボクシングもあるー。
関係ありませんが、ぼく、たこよんです。よろしく。
足が4本だからたこよん。うーん、短絡的だなあ。
プリンタくんも、そう言っていますよ。心を込めて、名前つけて欲しいなあ。
ブックホルダーなんです。役に立つんです。4本足、伊達じゃないんです。
小説の文章をかき写すのって、じつはとってもおもしろいんですよ。
料理本にも重宝するって言われます。えへん。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。