句会仲間と3人で、3回目の吟行。
「吟行(ぎんこう)」とは、俳句の素材を探しながら歩くこと。
1回目は4月、「谷戸城址」の桜。2回目は6月末、「平山郁夫シルクロード美術館」だった。
暑かった夏を飛び越えて、11月が3回目となった。
ピラティスに通っている南アルプス市のヨガ教室で教えてもらった「おそとのテラス」のカフェで待ち合わせてのランチ。
3人みな、これほどの絶景スポットとは露とも知らず呆然とその風景を眺めたのは、観測史上もっとも遅い富士山初冠雪にニュースが湧いた、いつになく晴れ渡った立冬、その日だった。
気持ちの良いカフェで、パスタやオムライスのランチを楽しみ、おしゃべりに花を咲かせ、美術館へと移動した。
南アルプス市立美術館で開催中の企画展「山本正文と詩人たち――幽玄なる美の世界」を観に行こうという企画である。
南アルプス市出身の版画家・山本正文は、スペインのバルセロナで版画工房を開き、版画家、刷り師として多くの芸術家と交流。ヨーロッパ、中南米を代表する著名詩人たち、また日本の詩人、俳人とコラボレーションし、詩画集を作ってきた。
版画と詩(言葉)をマッチングさせ、ぶつけ合うことでしか生まれないものを創造してきたという。
「東洋の絹のようだ」と称される淡々とした儚げな版画の数々を、心象風景のなかにいるような不思議な気分で観て歩いた。
当たり前のことだけれど、同じ作品を観ても、感じ方はそれぞれまったく違う。
ポツリポツリ話す友人たちの目線に、ハッとさせられることも多かった。
3人で観ている同じ絵も、同じ詩も、もしかしたらまったく違うものに見えている、感じているのかもしれない。それが発見だった。
美術館は、ひとりゆっくり観るのが好きだと思っていたが親しい誰かと歩くのもいいものである。
「おそとのテラス」から。富士山が近くに見えたような気がしました。
カフェ「野々瀬テラス」のテラス。富士山を眺めるソファ、子供たちが遊べる遊具、バーベキューのグリルもありました。
上の方には、グランピングやサウナの施設があるようです。
早く着いたので、3人で散策しました。
サラダとスープ、ドリンク付きのランチセット。
久しぶりに食べたので、なつかしかったたらこクリームパスタ。
珈琲を飲んでから、南アルプス市立美術館へ向かいました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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