玄関の大掃除をした。
その玄関に、20年以上ずっと置いてある置物がある。
「沈思」と名がついていた。
「静かにじっと深く考えること」という意味だ。
若手陶芸家が焼いたもので、仏様のような穏やかに目を閉じた顔に、白い角のようなものが長く伸びている。
名前も覚えていない女性の作品で、とても安い値がついていた。
一目惚れして購入し、今も見ると穏やかな気持になる。
時間が経つにつれ、いい出会いだったと思わずにはいられない。あの陶芸家は今、どうしているだろうか。
断捨離はずっとずっと継続中だが、気に入ったものをそばに置いておきたいという欲求はどうしても捨てられない。
人は、こうして日々目にするもので、できているのかもしれない。ふとそんなことを思う、年末である。
「沈思」。ずっとここにあります。
見る角度や、心持ちによって表情が変わる気がします。
暖簾も、椿にころもがえ。
玄関のドアを開けると、朝はこんなふうに陽が入ります。
右手の緑の壺は、むかし夫の誕生日に購入したもの。
蓮の花をイメージした鉄のランプシェード。
この土地に生えていた赤松の松ぼっくり。その赤松を使って建てたこの家も、もう25年目になります。
さえさん、お邪魔しま~すという感じで拝見いたしました。
もう暮れの大掃除の季節ですね。
私も今日和室の窓枠の掃除をしました、
ガラス戸の内側に障子が入っているので、とても窓枠のパッキンが汚れていました。
一気にできないので、少しずつやろうと思います。
蓮の花をイメージしたランプシェード素敵です。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。