うちの藤が、咲いた。
といっても隣りの林に自生している藤蔓だ。
手入れをされた藤棚のようにたくさん花を咲かせるわけではないが、可愛い。玄関を出ると見えるところなので見上げては楽しんでいる。
「藤」という言葉は、手話教室では馴染みがある。
先生の名が「遠藤」なので、「遠い」「藤」と表現する。
「藤」は、左手のひらを下に向けて、指先を右に。右手を少し開いて左手の下につけ、その右手を半回転させ閉じながら下に動かす。
藤棚の下に藤がたれて咲く姿を表している。
これは「葡萄」と同じで、葡萄が特産品である「山梨」も同じ手話となる。それもありよく使う。
「藤の花が咲いた。うれしい」と手話でひとりごとも言える。
このとき「葡萄」よりも細く長く優美に咲くような手話、そして見上げて眺める柔らかな表情にしないと、たぶん先生のチェックが入るので要注意だ。
ここに越してきて、東京や川崎で暮らしていたときには知らなかった植物と、ずいぶん親しくなった。藤は運転しながら、町内市内でよく見かける。
「あ、ここの藤が咲いてるんなら、うちももうすぐだな」
という具合に。
藤の花は、別名「二季草(ふたきぐさ)」というそうだ。春に花房をつけ夏まで咲く、ふたつの季節をまたいで咲くからだ。あともう少し楽しもう。
こんなふうにあちらこちらに伸びて、咲いています。
綺麗だな~♩ まだまだこれから花が開きそう。
わりと低いところにも、今年は咲いていました。
たぶん右巻きの「ノダフジ」なんでしょう。左巻きだと「ヤマフジ」という品種だそうです。
空を見上げている藤の花たちも。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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