年も新しくなり、10年近く使っているパスケースを新調した。

何気なく気に入ったものを選んだのだが、ふと、気づく。

以前だったら選ばなかったような柄だと。

女性に猫や犬がすり寄っている古い外国のポスターのような雰囲気の絵柄でシックなのだが、可愛らしいとも言えなくはない。色もやわらかだが女性のドレスは赤だ。

先週東京に出た際にも、雨に降られコンビニでビニール傘を買った。

そのときにも、同じ600円で無色透明なものとピンクのドット柄があり、ピンクの傘を選んだ。これもたぶんひとむかし前なら、迷うことなく透明のものを買っていたはずだ。

可愛いものは苦手な可愛げのない女の子がそのまま大人になってしまい、だからか娘たちはふたりともさっぱりした性格だ。けれど歳を重ね、何かが変わってきたのだろうか。

思い当たるのは、ここ数年、時間がゆったり流れるようになったことだろうか。子どもたちが巣立ち、ひとり自由になる時間が増えた。その分webライターの仕事を始めたが、これもひとりの時間のうちだ。

ゆったりした時間の流れが好みを変えてゆくのなら、可愛いというよりよりはやわらかな、センスのいいものを選べるようになっていきたい。

鞄のなかに、新しいパスケースがある。

そう思うだけで、心の温度がほんの少し上がるのがわかる。

大阪の「HIRAMAKI.」というレザーブランドだそうです。新宿の小田急百貨店に出張店舗が出ていて見つけました。

シンプルで使いやすいです。

小田急のポイントで、タオルハンカチもゲットしました。