秋口からグリーンのコーディガンを、よく着た。
暖かい日が多かったから、ちょっとしたお出かけにはぴったりだったのだ。
おととし購入したときには「コーディガン」という言葉に馴染みはなかったのだが、今では普通に使われている。パソコンで「こーでぃ」まで打つと候補の一番上に出てくることからも、スタンダードな言葉になっているらしいと判る。
言うまでもなく「コート」と「カーディガン」の中間。薄目のコートとか、暖かめのカーディガンのことだ。コートを着ようかな。それほど寒くはないかな。そういうときに、迷わずパッと着て出かけられる。
新しい言葉には、なかなかついていけないけれど、コーディガンには親近感を覚えている。あいだをとって、というところがいい。
あいだをとると、新しいものが生まれるのだ。
白と黒のあいだに、灰色があるように。雨と雪のあいだに、みぞれがあるように。熱燗と冷やののあいだに、人肌燗があるように。0時と0時1分のあいだに0時30秒があるように。
何にしても、そのあいだには様々なものがいっぱいいっぱいに詰まっている。
コーディガンもまあ、もともとあいだにあったものが名前を得て、新しく誕生したってことかな。
フード付きのわりとしっかりしたコート寄りのコーディガンです。
ひとつだけついたワンタッチのフックが、お気に入りです。
赤いショールや白の帽子と合わせて。パンツにもスカートにも合います。
ショールは数年前、義母にプレゼントしてもらったものです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。