今日は何かがズレている。

たまに、そんなふうに感じる日がある。

電話をとり損ね、宅配便を受け取れず、買いに行ったものは品切れ。

もっとも違和感を覚えるのは、運転中だ。ヒヤリとするシーンが重なる。

田舎道なのでようやくすれ違えるほどの細い道を、まるで一方通行であるかのように真ん中を走って来る車に出くわすのはいつものことだが、回数が多い。接近が近い。曲がり角でムリヤリ頭を出してくる車が目立つ。

すべてが必然だとは思わないけれど、出会い頭の事故などは、そんなズレのなかで起こっていく気がする。

だからそんな日は、ゆっくりと気をつけて走る。じっと周囲を観察する。時間が決まっているときには早めに出る。

そうしてやり過ごすうち、ズレはおさまっていく。

そんなときに限って、こんな偶然あるんだなと思うようなことが起こる。

ズレを修正するために早めに出たがため、立ち寄った場所で十年ぶりになる友人に会った。

久しぶりに会った彼女は変わらずに元気そうで、ひとしきり近況などをしゃべり、再会を約束した。パッと気持ちが明るくなるようなうれしい再会だった。

そしてふたたび運転席に座ると、ズレは確かに過ぎ去っていた。

外国の風景のようにも見えますが、スーパーに買い物に行く途中です。

緑の田んぼに、真っ白い鷺が美しい季節です。