『男の子ってなんでできている？』という有名なマザーグースのうたがある。

男の子って何でできている？
男の子って何でできている？
蛙に　かたつむりに　子犬のしっぽ
そんなものでできているよ

女の子って何でできている？
女の子って何でできている？
お砂糖と　スパイスと　すてきななにもかも
そんなものでできているよ　　　　　　　　　谷川俊太郎訳

このうた、いいなあと思う。男の子、女の子は置いといて、人って好きなもの、愛するものでできてるんじゃないかなあって常日頃から思っているのだ。

ビールとラーメンは、確実にわたしをかたち作っている。

しかし当然だが、人を形成するのは口から入れるものばかりではない。

読書も然り。音楽も然り。毎日見ているテレビも然り。日々選んで通る道だってそうだ。毛玉ができても捨てられないセーターや、歩きやすい靴や、食卓に並べる先が削れた箸や、慌ただしく目をやる時計や、薪ストーブの温かな火の色や、ヨガマットが身体に馴染む感触や、気分転換に焚くお香の匂いや、ブレーキをゆっくりと踏む速度や、本に挟む栞や、おはようと言う夫の寝ぼけた声とか、そんなあちらこちらに好きなもの、愛するものがあって、普段は気に留めることもないのだけれど、マザーグースのこのうたを思い出すと実感する。

「ああ、わたしは、そういうものなにもかもでできているんだなあ」

さて。あなたは、何でできていますか？

『ミュシャ展』に行ったときに食べた鶏パクチー麺。美味しかった！

わたしって何でできてるの？　ラーメンにパクチーに辛いものなにもかも(笑)『国立新美術館』そば『蒼龍唐五堂』で。