まだ暑さも盛りの頃のことになるが、夫が日曜大工で庭の水道をきれいに作りなおしてくれた。
と言っても、煉瓦やセメントなどではなく、木だ。
家が洋風ではないので、そのうえ和風とも言いかねる雰囲気でもあり、迷うところだった。迷って迷って、じつは20年経ってしまった。ずっと何か形にしたかったのに、その形をなかなかイメージすることができなかった。
庭の水道周りを煉瓦やセメントでガーデニングのアクセントになるように作られているのを見て、憧れていたのだ。
だが、もともとガーデニングといったような庭を作るセンスがない。いただいた植物をやたら植えてはダメにしたり、強すぎてほかのものが育たなかったり。
そうこうするうちに〈憧れ〉自体、形を変えていった。
急に動きがあったのは、友人から教えてもらった石屋さんで、水受けにする石を選んでからだ。
ふたりして気に入った石は、丸く平たくごつごつしていて、うちの雰囲気にぴったりだ。
それに合わせると木だろうということになり、水栓はアンティークだけどシンプルなものにという方向になった。
憧れを形にするのは、とてもとても難しいものなのだと実感した。
木は、ウッドデッキと同じペンキで塗ってくれました。
水栓は、わたしがネットで購入。
石は、お隣り韮崎市の石屋さんで選びました。
あっ、すごい跳ねてる!
ということで、小さな石を乗せました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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