きのうの日曜日、薪ストーブ周りの掃除をした。
薪を片づけ、掃除機をかけ、雑巾で拭く。
「このバケツ、使ってないよね。もういらないかな?」
ふと、口にした自分の言葉に驚いた。そしてしみじみと思った。こういうのが好きだったんだなあ、あの頃の自分。カントリー調の小さなバケツは、小物入れくらいにしかならず、埃をかぶっていた。隣に置かれた鉄製の黒いバケツは、いつも灰を入れられて忙しく働いていたというのに。
昔の自分と今の自分の好みが、すっかり変わっていることを実感した瞬間だった。可愛いものよりシンプルなもののほうが好きだというのは変わらないと思っていたのだが、どこまでも削ぎ落とされていくものなのかも知れない。
それが目に見えて実感できた今が、断捨離の時期ということなのだろう。
あの頃の自分、昔の自分は、いったい何を考えていたんだろう。
すっかり思い出せなくなってしまった。確かなのは、その間の何年か過ごした時間が、過ごし方が自らを変えていったということだ。
雑草の蕾に目を向けるときも、布巾をたたむときも、フライパンにバターを溶かすときも、請求書を何度も確認するときも、水たまりに映った空にハッとする瞬間でさえ、少なからず影響を受けているはずだ。
変わっていくのは、悪いことじゃない、とわたしは思う。
また十年くらいしたら、同じことを考えるのだろうか。今よりシンプルなすっきりした生活を送っているだろうか。
きれいになった薪ストーブくん。さっぱりしたね。
薪ストーブの熱で回るエコ温風機も、拭いてあげました。
ストーブの傍に置いてあるミニテーブルには、クルミ油を塗りました。
奥が夫が磨いて作ったミニテーブル(足はこれからつける予定)。手前が友人にいただいたもの。お皿みたいに料理を盛ろうと、こっちにも塗りました。
☆クルミ油を買った『クラフトフェア』については、明日アップします。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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