「きのう」になり立ての真夜中のことである。

10時頃にはベッドに入ったのだが、目が覚めてしまった。

時計を見ると、午前1時。明け方でもないのに、天窓がぼんやりと明るい。

「きのうは、久しぶりに星空が見えたなあ。きれいな三日月も」

あの細い三日月さんでこんなふうに明るくなるんだ、月の灯りってすごいな。いや待てよ。星灯りなんて言葉もある。遥か遠くにある星の光、久しぶりに地球に届くぞとがんばっているのかな。うつらうつらした頭でそんなふうに思い巡らせつつ、ふたたび眠りに入った。

さて。朝起きて、夫が言った。

「夕べ、キッチンの電気つけっぱなしで寝ちゃったでしょ？」

「ああ、それか」

「それ？」

「夜中に目が覚めたとき、三日月にしては明るいなあって思ったんだよ」

「そう思ったら、確認しなよ」

夫の言う通りである。我が家はコの字型をしていて、居間とキッチンがある部屋と、寝室と仕事部屋がある部屋が向きあう形になっている。そのあいだを廊下がつないでいる。やせた三日月や遥か遠くの星ががんばっているなどと思わずに、何か違う、おかしいと思うべきだったのだ。

「まったく、わたしの納得体質ときたら」

自分にあきれながらも、三日月と星の光のなかで久しぶりにぐっすり眠り、幽霊の正体見たり、などとその正体を暴くことなく朝まで過ごせてよかった、とちゃっかり思ったのだった。

向かって左は2階建てで1階が居間＆キッチン、2階は子ども部屋だったので今は空いています。右に和室、仕事部屋、寝室があります。正面はお風呂やトイレなどがあって、左右を廊下でつないでいます。そのあいだがウッドデッキです。

南側の道路から見ると、こんな感じです。

駐車場がある玄関は、東側にあります。

定点観測地点から見た、きのうの朝の八ヶ岳です。

久しぶりに顔を見せたと思ったら、初冠雪でした。