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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

生姜の香水

日曜日、甲府駅前で開催された『ベジフードフェス』を歩いてきた。

「オーガニックフェス」とも呼ばれていて、「ベジ料理」やナチュラル系のクラフト雑貨などが並ぶお祭りだ。

 

そこで、ハーブティなどがカラフルに展示されたお店に、ふらりと立ち寄った。先客の女性が、どうやらハーブの香水を調合してもらっているようだ。一緒に話を聞くことにした。

26種類ある香りのなかから、気に入ったものを2種類選ぶ。まずは見た目で瓶をとり、香りがいいと思うものを選んでいく。その香りの素に合うように、もう1種類選び調合してくれるのだそうだ。選んだ香りに、その人のそのとき求めているものや体調などが表れることが多いらしい。

先客の女性が選んだのは、背中を押してくれるハーブだという。とても気に入ったようで、すっきりした笑顔で立ち去って行った。

 

わたしは迷いに迷った末、黄色っぽい瓶と薄茶の瓶を選んだ。

「ジンジャー、つまり生姜と、それからユーカリグニーですね。どちらも傷を治す、炎症を抑える作用をがあります」

「生姜なんですか? 匂い嗅いだとき、まったくわからなかった。生姜、じつは大好きなんですけど」

「じゃあ、よかったです」

そこに偶然、最初に目で魅かれたたきれいな黄色の「ポットマリーゴールド」を調合し、わたしのオリジナル香水を作ってくれた。

 

さて。「傷を治す」って、何のことだろう。

優し気なレモン色の香水ができあがるのを見つめながら、考えた。

何の傷だろう? 治りかけの五十肩のことだろうか。ずいぶん楽になった五十肩のために「傷を治す」ものをいの一番に求めているなどということがあるのだろうか。

「心の傷も、もちろん含まれます」

彼女は、言っていた。

たぶん誰にでも、心の奥に古傷のひとつやふたつや30個くらいはしまってあるものだ。そんな古傷の治しどきということなのか。

 

さっそく朝のストレッチの前に、頭から降りかけてみた。甘くなく、刺激的というわけでもなく、少し柑橘が香るような、スパイスという言葉もちらりと浮かぶ、そんな香りだ。心の傷と五十肩と、両方に効くかも知れない。

香りのお店『camino natural』です。

こちらが、ハーブの香水の原料たち。左端の黄色が3層になった瓶が、作っていただいた香水です。

お茶も試飲して、好みのものをブレンドしていただきました。

できあがった香水とお茶と、『camino natural』のパンフレット。

とっても綺麗なレモン色で、見ているだけでも気持ちが和みます。

ひよこ豆と野菜のピタパンサンドと珈琲をいただいて、のんびりしてから帰ってきました。いい日曜日でした。

 

 

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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