ずっと欲しいと思いながら、そのままにしていたコーノの珈琲ドリッパーをネットで購入した。
いつも使っているものがひとつはあり、使うのはお客様に淹れるときだけ。大きさの違うドリッパーで誤魔化していたのだが、けっこう使う機会が増えていて、購入に踏み切った。
ところがやってきたドリッパーは、サイズ違い。再度送ってもらうこととなった。長く待っていたような気持ちもあり、思っていたよりがっかりしている。
このところ、宅配便が届く率が高くなっている。
安易にネットで注文してはいけない時期なのに、ここまで年が押し迫るまでやっていなかったことを、あわてて駆け込みでやっている自分に罪悪感を覚える。ふるさと納税も今月に入ってからようやく納めたので、やはりこの時期に宅配便のお世話になっている。
新年を迎えるから掃除するというより、週末宿泊客があるからこれもあわてて掃除しているだけで、そうやって何もかもを先送りにして、切羽詰まってから重い腰をあげる自分には呆れる限りだ。
だが珈琲ドリッパーは、ふるさと納税や来客のための掃除とは、ちょっと意識が違うようだ。期限は決められていないのだ。
ふっと垣間見えたのは、新しいものを用意し、新年を迎えたいという気持ちだ。それを自分のなかに発見し、驚いた。一応御節は作るが、新年を迎えるにあたって、などとあまり意識しない性質(たち)だと自覚していた。
四季折々を楽しむのはとても好きだが、それに縛られ楽しめなくなるのは嫌だ。だから、大掃除もお正月の準備もほどほどに、を基本としてやってきた。できればいいけど、できなくてもいい。ことさら特別なことはせずにいようと。
長く生きていると、自分のなかの変化があるとき不意に見えたりして、ハッとする。おもしろいものだ。
来年のお正月は、子どもたちは誰も帰って来ない。
新年らしからぬと言えばそうかも知れないが、それぞれに元気でいるならそれもまたよしとも思う。
自分のなかの小さな変化に目を向け、ああ、わたしは今、自らを中心に据えた生活を楽しんでるんだなあと、うれしくなる気持ちも嘘ではないのだ。
何年も愛用しているドリッパーです。ペルーの豆が最近お気に入り。
鹿児島県益城町にふるさと納税をしていただいた胡麻油です。益城町は、返納品は少なくても、町を立て直すために使いたいという趣旨がはっきりしているところがいいなと思いました。胡麻油、美味しそう♡
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。