田舎道なので、カーブが多い。そして田舎道なので、車線の境界線がない細い道が多い。そして、線がないのをいいことに真ん中を走る車が多い。対向車とすれ違うことが少ないから、僕の車線は僕のもの、きみの車線も僕のものと、おおらかな気持ちになるのだろう。

なのでカーブした途端、真ん中を走る車が正面に見えて、たがいに焦るという状況が起こりやすい。わたしは、真ん中は走らないけど。

で、カーブした途端、急ブレーキをかけた。

「あらら、対向車、来ちまったよ」という顔で、軽トラが通りすぎる。

「もう！　真ん中走るなよ」ひとりごちるが、わたしもそのまま通りすぎる。

ただ助手席に置いたバッグが、真っ逆さま。シートの下に落ちていた。

「あーあ、バッグの中身バラバラじゃん」

立ち寄ったコンビニで、助手席側のドアを開け、逆さになったバッグをそっと持ち上げた。するとしかし、中身はすとんともとの位置に戻った。

「わ、落ち方がよかった」

バラバラになったバッグの中身をもとに戻すのか、面倒だなと思っていたから、ラッキー！　という気持ちになる。

だがよくよく考えてみると、アンラッキーな出来事のなかでのラッキーを探している自分に気づく。不運な出来事があれば余計に、小さな幸運に目を向けようとする心理が働くのだ。

look at the bright side.

友人に教えてもらった言葉を、思い出した。

直訳すると「明るい方を見なさい」だろうか。彼女は、こう言った。

「ハッピーとは思えない出来事にも必ずいい面はあるはずだから、明るい側面に目を向けて生きていきたい」

だけど、人間ってすごいなあ、と思う。意識せずともbright sideに目を向けようとするしたたかさを持っているのだ。

「落ち方がよかった」という言葉を、たぶん誰でも聞いたことがあるだろう。

それって、人間の持つしたたかさが、小さな日常のなかにもしっかり根づいているってことなんじゃないかな。

このあいだ、友人に誘われて初めて宝塚を観に行きました。華やかできらびやかで、歌もダンスももちろん上手だし、笑顔がいっぱいですごーく楽しかったです。夢の世界にしばし浸ってリフレッシュしました。そのときのコーデです。

レモンイエローのセーターに合わせたペンダント、気に入っています。

甲府での公演だったので車で行きました。だからコートも軽いコーディガン。バッグのなかにはバッグインバッグが入っています。それもバラバラにならなかった理由のひとつかも。

カシミアのモノトーンのマフラー、最近よくしています。

☆地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。

【田舎ならではの野菜が美味しい！隠れ家カフェ『cafeくじらぐも』】