「わ、間違えた!」
LINEスタンプでは、よくあることだ。
しかし、スタンプひとつタップしたわけじゃない。娘あてに、初めてスタンプのプレゼントに挑戦したというのに。
送ってしまったのは、LINEとFacebookで20年ぶりくらいにつながった古い友人だった。間違えたことをかき添え、スタンプ使ってくださいとLINEする。
すると、すぐに返事が返ってきた。
時差14時間違いの真夜中のコロンビア、標高2,600mの山の上から。
ご主人の転勤で、半年前から暮らしているそうだ。
高地の生活は初め息苦しかったけど、だいぶ慣れましたとある。
調べてみれば、コロンビアは南米ブラジルの北西にある。白状すれば、恥ずかしながらアフリカ辺りかと思っていた。
ごめんなさい、コロンビアの方々。
寄りにも寄って地球の裏側へ、海を越え山を越え、スタンプが飛んでいくとは。
海外にいても、ネットさえ飛んでいればLINEができるこの不思議。気づかぬうちに、わたしたちは未来の世界で暮らしているのだ。
お気に入りの猫とペンギンのスタンプ「ねこぺん日和」。家族ならではの意味のないやりとりです。
耳をゆっくり閉じる猫。万年筆みたいと言われます。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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