「天井が低くなっていますから、頭をぶつけないように気をつけてください」
言われた途端に頭をぶつけることが、よくある。
注意書きなども、見落としてはいないのに、頭をぶつける。
わざとではない。根拠もなく自分はだいじょうぶだと思ってしまうのだ。
ひとつには、小学校卒業まで背が伸びず、学年一小さかったということがある。そういう場所でかがむと、「いや、きみはかがまなくてもいいから」という目で見られたり、実際に言われたりもした。その名残りもあるのだろう。
もうひとつには、夫と歩くようになってその身長差に、自分は小さいと思いこんでしまっているところがある。161㎝はごく普通の女性の身長だが、当然、彼がぶつかるところでもわたしはぶつからない。
そしてもうひとつはやはり、正常性バイアスだろう。
自分は、だいじょうぶ。ここは、だいじょうぶ。
こういう心理を「正常性バイアス」と言うそうだ。
人は、自分にとって何らかの被害が予想されるシーンでも、都合が悪い情報を無視したり「自分はだいじょうぶ」「今回はだいじょうぶ」などと根拠なく考えたりするという。そういう心理が自然と働いてしまうらしい。そしてそれが、状況判断を狂わせることが多いと聞く。
なーんてかっこつけて分析してみたけど、頭ぶつけるのって、かっこ悪いんだよね。なのに、運転中高架の下を通るときにひょいっとかがんじゃうわたしって、かっこ悪い+かっこ悪い=かっこいい?
ホーチミンの古アパートの螺旋階段です。夕べ、かがんで歩かなくてはならない螺旋階段を下っている夢を見ました。螺旋階段の夢、よく見るんです。
こんな階段もありました。
古アパートの9階から見下ろしたところ。
じつは階段が好き。のぼるのが? いえいえ。雰囲気が(笑)
☆『地球の歩き方』特派員ブログ、更新しました。
夏休みバージョンとして、8月は「ベトナム・ホーチミンを歩こう」と題してお送りします。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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