雄冬、増毛、留萌を堪能し、『旭山動物園』へと車を走らせた。予定はしていなかったのだが、レンタカーで小樽へ戻る途中、どこへ行く? という話になり、『旭山動物園』を歩き、旭川ラーメンを食べるというプランに落ち着いた。
人気だと聞いていたので、並んだりするのかと不安に思ってもいたのだが、そこは動物園。乗り物に乗るわけでもない。ちょうどいい気候のなか気持ちよくウオーキングするといった感じで過ごせた。
30数年ともに過ごしていても、パートナーの知らなかった一面を垣間見るときがある。動物園もそのひとつだろう。
「オオカミは見たいな」と、夫。
「白熊だけはぜひ見たい」と、わたし。
たがいに「動物園で何が見たいクイズ」などしたことないわけで、へーとかほーとか思いながら見て歩いた。
反応する方向も違う。
じゃれ合う2匹の虎を見て、夫は2匹の関係性について紐解こうとしていたし、わたしは虎の怖さにワクワクしながら、小説『ジョゼと虎と魚たち』のワンシーンを思い浮かべていた。
立ち止まる場所も違う。
夫は、北海道産動物舎で大鷲にカメラを向けたまま動かないし、わたしは、白熊(ホッキョクグマ)をベンチでうっとり眺めた。
同じなのは、それぞれの動物たちの館に「もぐもぐタイム」(食事の時間)が表示されていたが、混みそうだから見に行かなくてもいっかと足を向けなかったことくらいだ。
ふたり違うからこそ、興味のなかったものに目を向ける時間がたがいにでき、新しい発見をもできるのだろう。
夫は、白熊の毛がほんとうは白ではなく無色透明だということを知ったし、わたしは、大鷲が好物だという魚を食べるさまを目にすることができた。
『旭山動物園』は、動物たちが生き生きと動き回っていて、見ているこちらも気持ちが明るくなるような素敵な動物園だった。
ペンギンさんたち、気持ちよさそうに泳いでいました。
ホッキョクグマさん、ガラス越しに、がおーっ!
レッサーパンダくん。「足がきみの寝方そっくり」とは夫。
母と娘だそうです。お母さんに叱られたのかな?
ぐっすり眠っている白豹さん。真下に立っていたのでびっくりした!
クモザルくん。ひょいっと水を飲みに降りてきました。
孔雀の旦那は、最後まで羽を広げてくれなかった。
キリンさん。いいなあ、その長ーい喉。一度キリンになって、その喉で生ビールを飲みたい(笑)
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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