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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

ペダルを踏み、流れゆく景色を

五十肩の治療も兼ね、リンパマッサージを受けに行った。

マッサージをしてくれるのはまだ5歳の息子くんがいる若い女性で、息子くんが自転車に乗れるようになったという話で盛り上がった。

わたしは、自転車にはちょっと自信がある。と言ってもマウンテンバイクを乗りこなすというわけではない。ママチャリ歴が長かっただけだ。

 

教習所に通うのも、自転車だった。後ろに3歳の息子を、前に1歳の娘を乗せて、3カ月ほど。雨の日も合羽を着て走った。ハンドルの微妙な操作に子どもたちの体重がかかる。危ない場面もあったが、転ぶこともケガをさせることもなかった。若かったなあと思う。

教習所通いで思い出すのは、しかし自転車での道々のことではない。ましてや、車の運転についてでもない。

教習所の保育室でふたりを預け教習を受けていたのだが、1歳になったばかりの娘は、お兄ちゃんが一緒だったということもあり預けるときには泣くこともなかった。それが授業が終わり迎えに行くなりわたしの顔を見て大泣きするのだ。

たぶん娘ももう憶えていないだろう。なにしろ1歳になったばかりだ。

けれど1歳の「赤ん坊」ともいえる子が、母親が来るまでは必死に我慢していたのだろう。小さな子どものなかにも大きな感情が存在するのだと知った。

 

自転車に乗りペダルを踏みながら流れゆく景色を目の端で捉えるように、過ぎていった日々の断片をなつかしく思い出した。

彼女の5歳の息子くんも、そんなふうに思い起こす日が来るのだろうか。

CIMG0118今、街路樹の花みずきが美しいですね。あちらこちらで見かけます。

CIMG0125赤も白も、それぞれ綺麗。大きな花びらなのにふにゃりとしているところがご愛敬で、やわらかな春風を感じます。

COMMENT

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  1. ぱす より:

    こんにちわ!

    私も教習所の託児所に預けて免許を取った事を思い出しました。
    二人目になると、これは車が必要!と、痛感し慌てて取りに行きました。
    託児所のおばさんの顔や姿も朧気に出てきましたよ。
    あの、おばさんって、今の自分ぐらいの年だったんだろうなあ〜と、思いました。
    懐かしい想い出です。一生懸命でしたね。あの頃。

    ハナミズキきれいですね。

  2. さえ より:

    ぱすさん
    こんにちは~♩
    ぱすさんも、子どもを連れて教習所に通ったんですね~おたがい若かったからできたことですよね。
    でも、免許とってなかったら今の生活、考えられなかったし、どうしていたのかな?
    子どもたちの送り迎えもかなりがんばったしね♩
    ほんと、一生懸命でしたね☺
    はなみずき、今こちらは満開です♩

  3. ユミ より:

    皆さん、教習所の託児所に預けて、免許を取ったんですね~
    私も長女が2歳の時でした。
    毎回泣いてたのを可哀想に思った気持ち、今も忘れてませんね。
    娘は全く覚えてないようだけど・・・
    今、小さい孫達は保育園に通い始めて、毎日離れる時は、仕方ないっていう感じでシクシク泣くらしいです。
    長女の姫の方は、やっぱり迎えに行くと、今まで遊んでいたようなのに、必ず大泣きしているみたいです。
    1歳で小さいと思っていても、色々わかっていて、こんな毎日の繰り返しで、社会っていうのを知って行くんだな~って思います。

    さえさん、蕗の葉でお味噌作ったんですね~
    蕗は買えば高いですよ~(*_*; お家で生ってるなんてまたもや羨ましいです。

    • さえ より:

      ユミさん
      わ~ユミさんも教習所の託児所にお世話になって、免許とったんですね!
      娘さんもやっぱり泣いてたんだ。
      3歳だった息子は泣くこともなく、保育士さんになついて楽しそうでした。お兄ちゃんも妹が一緒で安心してたのかな?
      小さなお孫ちゃんたちも保育園に通い始めたんですね~
      小さすぎてかわいそうっていう人もいるけれど、同じ年頃の子どもたちと早くに出会っていくのもまたいいんじゃないかな~ってわたしは思います。
      そうそう。社会を知っていくんですよね~

      あ、蕗の葉味噌、作ってみました!若い葉っぱを使ったので、ちょっとパンチに欠ける蕗味噌になってしまい、木の芽を入れてみました。たしかに蕗も木の芽も高価な値札をつけて売られていますね。庭にある今の季節に、ありがたくいっぱいいただかなくっちゃですね~

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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