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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

「terroir愛と胃袋」で

とても久しぶりに、夜、外食に出かけた。

北杜市では、コロナ給付としてひとり3万円の商品券が支給された。

そのうち1万円分は観光業限定。つまり地もとの宿泊施設やレストランなどを応援しようというもので、期限も1月末までと限られている。

どうせなら、なかなか行けないフレンチに行こうと、3年前に取材した「terroir(テロワール)愛と胃袋」を予約した。

 

取材はしたものの高級レストランなので、ディナーは初めてだ。

夫婦ふたりで、ただただのんびりワインを傾け、ジビエ料理も含めた地もと食材をふんだんに使ったフレンチに舌鼓を打った。

料理は驚きの美味しさで、お皿が出てくるたびに盛り付けの美しさに歓声を上げ、口に入れるたびに心の底から満足のため息が出る。

特になにをしゃべるわけじゃなくっても、もうそれだけでよかった。

 

さて。ひとつ空けた向こうのテーブルは、若いご夫婦と子供たちが3人でなにか祝いごとらしく楽しそうに食事をしていた。

3人とも男子で、しかしみな食事を楽しむことを知っていて、家族5人の温かな団欒を垣間見せてもらったような気持ちになった。

しばらくして、下の子たち5歳とか9歳とかだろうか。あきてきた様子を感じとり、お兄ちゃんがスマホを操作しつつ、なぞなぞを出し始めた。

静かな声だが、店自体が静かなので、それが聞こえてくる。

夫とふたり、こっそり参加することにした。

それが、当たる、当たる。

当たるのは、夫ではなく、わたしだ。

「なぞなぞ王と呼んでください」と胸を張りたくなるほど、百発百中、答えが出る。そのたび、ふたりで声を殺して笑った。

「なぞなぞ、お好きなんですか?」

サーバントの女性にこっそり聞かれ、答える。

「子供たちが小さかった頃、よくやったからねえ」

「ああ、あんなふうにやってらしたんですね」

そうだった。あんなふうに、やっていたのだった。

 

極上のフレンチに、温かな笑いをのせた、とてもやわらかな時間だった。

最初に出てきたのが、ブラウンマッシュルームのカフェオレ仕立て。温かいスープでした。

瓦をお皿にした2品目は、八ヶ岳湧水鱒とビーツ。


八ヶ岳で育った鴨や甲州地鶏を使ったパテ。ももっこぶどう酢漬けも。


オマール海老や紫人参とクミンのソースでいただく野菜。

牡蠣と柿の組み合わせです。カタバミのハートの葉をのせて。

鹿肉、ラビオリと続き、メインは赤牛と経産牛のロースト。きのこは「山の水農場」でした。


デザートのアップルローズ。


カヌレはとてもしっとりしていました。

COMMENT

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  1. ぱす より:

    こんばんわ
    「愛と胃袋」、すごい店名ですが、おしゃれな八ヶ岳などの地元の食材を生かしたお店なのですね。
    ひとつ、ひとつのお皿が趣向を凝らしてありますね。
    最後のデザートに、カヌレって、ときめきますね。大好きなので、嬉しい一品ですね。

    地方によって、交付金の形はいろいろですが、支給というのが、やっぱり公平でいいですね。
    こちらは、GOTOイートやその前の、「飲食店を盛り上げよう」みたいなクーポンも、手続きが煩雑で、不正も相次いだりして、げんなりしました。結局、我が家は何もできませんでした。

  2. さえ より:

    >ぱすさん
    おはようございます♩
    インパクトのある店名でしょう?
    お料理も、インパクトありました。家庭では絶対に食べられない味でした。
    カヌレも、今まで食べたなかでいちばん美味しかったです。
    パンもデザートももちろんシェフお手製で、ひとつひとつに手をかけ、心をかけているのが伝わってきました。
    全員給付は、やっぱり不公平感がないですよね。
    わたしもGOTOイートは使えていません。手続きの煩雑さ、なんとかしてほしいですね。その点、紙の商品券は使いやすかったです。

PROFILE

プロフィール
水月 さえ

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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