春になり、野菜の値が落ち着いてきた。
最近、小松菜の味噌汁をよく作る。
美味しいし、緑の野菜は栄養もある。だが、それとは別に小松菜を使いたくなるわけがある。朝いちばんに料理すると、やわらかな気持ちになる。
最初はどうしてなのか気づかなかったのだが、あるとき腑に落ちた。
カットして捨ててしまう根っこの部分が、パッと花が咲いたような形をしていて、まるでキッチンに花が咲いたような気分になるのだ。それがうれしくて、小松菜をたびたび使っている。
あわただしい朝のキッチンに咲く小さな花。
キッチンに立ち、料理するからこそ目にすることができる、あるかなしかもわからぬようなささやかな幸福である。
小松菜の根を切り落としたあとは、ほんとにお花のよう。
納豆とナムルとお味噌汁の朝食。シメジと大根、油揚げも入れました。
ちぢみほうれん草は、元気に外へとひらいていました。
どんぶりいっぱいのナムルを作って、110円。手話サークルで行った桃のお花見ツアーで寄った道の駅で購入しました。採りたて野菜の濃い味がしました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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