古民家カフェ『キッチン・オハナ』の取材で、なるほどと附に落ちた。
「古いものは、癒しの効果を持つ」
だから、古いものを意識して集め、置いているとの話をうかがったのだ。
ただ骨董の雰囲気が好きだからとか、アンティークがかっこいいとか、なんとなくのうわべだけで選んだものたちではないんだなと驚いた。
確かに、と考える。
思い出す。子どもの頃暮らした家や遊びに行った友達の部屋、楽しみにしていたアニメや駄菓子屋の風景、缶蹴りしたときの歓声や登った銀杏の木。銭湯の湯気のなかで響く桶の音。下校のとき吹いていた風。開け放った窓から聞こえてくる声。近所の人たちとの近しさ。
記憶の断片がそこここに浮かんでは消え、温かな気持ちになる。
そして思い起こす記憶がなくともホッとする気持ちになるのは、古いもの自身が持っている記憶のせいなのかも知れない。
『キッチン・オハナ』の玄関です。入口というより玄関ですね。
夏でも涼しい風が通る縁側。丸テーブルが似合っています。
古い橋桁と門で作られたテーブル。味わいがありますね。
手作りのジュースが爽やかです。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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