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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

子どもの言葉

韮崎駅のホームで電車待ちをしていると、おばあちゃんと4歳くらいだろうか男の子の会話が聞こえてきた。

「おばあちゃん、電車まだ来ないね」

「もう来るよ。あと3、4分かな」

「3か、4分?」

「そうだね。3か、4分」

すると男の子は、ため息交じりに言った。

「3がいいなあ」

おばあちゃんはくすりと笑って応える。

「3がいいねえ」

そうだね、3がいいねえと聞いているこちらも微笑ましくなった。

待ち時間は短い方がいい。そんな気持ちをひと言で言い得て妙な彼のセンスと子どもらしさに、胸が温かくなった。

 

また、パン屋でのこと。トレーとトングを持つお父さんと1年生くらいの男の子、4歳くらいの女の子が3人でパンを選んでいた。お父さんと男の子が調理パンを厳選するなか、女の子がお父さんを呼び、ピンクにデコレーションされたドーナツを指さす。

「これ、ママが好きなんだよ」

お父さんは苦笑いし、「ママ、それ好きかなあ」と言う。

すると女の子は、チョコレートでデコレーションされたデニッシュを指す。

「これはママ、絶対好きだと思う」

そこでわたしは買い物を終え、パン屋を出てしまった。彼女は自分が食べたい甘い甘いパンを買ってもらえただろうかと、微笑ましく考える。

きっと自分が食べたいといっても買ってもらえないことを知っていて、思いついた作戦なのだろう。

 

うちの子どもたちも、おもしろい言葉をたくさん言っていた気がするが、そのほとんどを忘れてしまった。もったいないことだ。

憶えているのは、末娘が2歳くらいの頃。まだ自分では冷蔵庫が開けられないくて、アイスクリームが取り出せなかった。どうしても開けたかったのだろう。冷蔵庫の前に立ち、大きな声で繰り返した。

「ピンポーン! ピンポーン!」

ピンポーンと鳴ると玄関が開く。それならば冷蔵庫もと思ったらしい。

 

大人は子どもより、確かに多くのことを知っている。経験もある。だが知らないからこそ生まれる発想や、できないからこそ考える工夫が子どもたちのなかには広がっているのだ。

パン屋さんで買った焼きそばパンと辛口カレーパン。

たまーに食べたくなるなつかしい味です。

COMMENT

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  1. ぱす より:

    子供たちの言葉。今となっては、宝石箱だったのですね。
    何気なく、聞いていましたね。

    焼きそばパンもカレーパンも美味しそうです。
    たま~に食べたくなるものですね。
    ポルトガルの旅行のリサーチ中ですか?♪
    もう、旅は始まっていますね!

    • さえ より:

      ぱすさん
      ほんと、ちゃんと記録しておけばよかったな~と今となっては思いますが、その頃はそんな余裕もなかったんだと思います。
      焼きそばパンはとっても久しぶりに食べました。
      カレーパンは、たまに食べたくなって食べています。
      ポルトガルの旅、なかなかリサーチも進みませんが、石畳の坂の街を歩くのが楽しみです♩
      そっか。旅、その国のことを調べるところからもう、始まっているんですね。

PROFILE

プロフィール
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

随筆かきます。

 

依頼はメールフォームからお願いします。

I answer only Japanese.

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