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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

漆塗りのお重

かれこれ、十年ほど前になるだろうか。

家で正月を過ごす子どもたちも減り、お正月に旅行でもしてのんびり過ごすのもいいよね、そろそろ御節を作るのもやめてもいいかな、なんて話が出始めた。

半分は本気で、半分は、また今年も家で御節を囲むんだろうと思いつつ、夫もわたしも何度となくそう口にしていた。

その頃使っていたお重は、新婚の頃にスーパーで買った千円の安物で、値段じゃないとは思いつつ、いつ手放してもいい軽さがあり、それは、いつ御節作りをやめても別段名残り惜しいというわけでもないという気持ちにもさせていた。

 

だがそんな年の瀬に、とある陶器屋で目を惹くお重に出会った。

特別に高価なものではなかったが、会津の漆塗りで作りはしっかりとしていた。デザインもシンプルで好みだった。

もうやめようかと言っていたのも忘れ、わたしはそのお重がどうしても欲しくなり、意を決して買ってしまった。

それから十年ほど。毎年、御節を作り続けている。

「形から入るのも、大切かも」

漆塗りのお重は、そう語りかける。

そんな小さなことで、ちょっと大変だなあと思っていたことが、楽しくなったりもするのだ。

 

そしてふたたび、来年は旅先でお正月を迎えるのもいいね、などと言い合っている。正月早々、鬼が笑いそうだけど。

CIMG5597これがそのお重。梅、桜、椿、菖蒲などの花々や松、竹などを円でまとめたゴールド一色のデザインです。

CIMG5614

御節、簡単ですが、お煮しめだけはそれぞれ違う味つけで煮るので、けっこう時間がかかります。今年もできた。ほっ♡

 

☆明けましておめでとうございます♩

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 今年も、日々楽しく随筆を綴っていきたいと思います。

 どうぞよろしくお願いいたします☆

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  1. ぱす より:

    あけましておめでとうございます。
    お重を出したいから、おせちを作る!
    それ、いいですよ。で、おせちがあると結局主婦は楽なんですよね~。

    昔の人は、つくづくよく考えたなと思いますよ。
    それは、受け継がねばなりません。
    私は、今年はちょっと端折って・・。なますと田作りの超簡単なものだけにしました。
    あとは、息子が贈ってくれたおせちと、鍋とおでんです。
    これで、三が日、夫婦二人、生き延びれるでしょう!(笑)

    今年もどうぞよろしくお願いいたします。

    • さえ より:

      ぱすさん
      明けましておめでとうございます♩
      なんだかんだ言いつつも、今年も変わらず御節つくりました~
      そうですね。今日はのんびりしています。
      ぱすさんは、息子さんが御節贈ってくれたんですね~いいな♡
      大晦日のコンサートも素敵ですね~
      いつもと違う年末年始の過ごし方を考えてもいい年頃かも知れませんね~
      こちらこそ、今年もよろしくお願いします♡

  2. ユミ より:

    明けましておめでとうございます。
    早々のお年賀コメント、ありがとうございました。
    さえさん、毎年おせち料理ちゃんと作られているんですね~
    私も昔は一から作っていたんだけど、いったん楽をしてしまうと、もう戻れなくって・・・(∀`*ゞ)テヘッ

    形から入るのは、私も一緒、そんな人ですが、お重は安物です。
    でも、結婚して初めてのお正月を迎える時に、亡くなった父が、やっぱりスーパーで買ってくれたものなので、捨てられず使い続けています。
    私も一度は、旅先でお正月を迎えてみたいです~

    今年もどうぞよろしくお願いします。(^^)/エヘッ

    • さえ より:

      ユミさん
      明けましておめでとうございます♩
      ユミさんのブログ、いつも楽しませていただいています。
      こちらこそ、ありがとうございます♡
      一度楽したら・・・来年あたりは~って思ってるんだけど、今年で最後かな?と夫に言うと、来年は休止っていうのもいいねですって(笑)
      年齢を重ねると特に、形から、に支えられていくのかも。
      ほんと、一度は旅先でお正月、迎えてみたいですね~
      今年もよろしくお願いします♡

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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