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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

生きてる、生きてるって?

所用で甲府に行った帰り道、十年前から気になっていた店に初めて食事に寄った。甲府の飯田通り沿いにある『和食太陽』だ。

飯田通りは、十年前に上の娘が高校生だった頃、彼女の高校に行くために何度も通った道。バイクで転んで踵の骨を骨折した彼女をひと月半朝夕送り迎えをしたこともある馴染みの道だ。

ブログをかき始める前だったその頃に、つけていた日記を開いてみた。

日記では、上の娘のことを「ふくろう博士」と呼んでいる。彼女が、「ほうほう」と返事をするのがおもしろく、こっそりつけたあだ名だ。

日記を引用してみよう。

最近やたらと「ホーホー」と、娘は言う。便利なあいづちだそうだ。「ほんとだ」の他に「そうなんだ」とか「いいねー」とか言うときにも使える。「夕飯はちげ鍋だよ」「ホーホー(そうなんだ)」「プリンもあるよ」「ホーホー(いいねー)」というぐあいだ。ちなみに、「えー、やなんだけど」というときにも使える。「キャベツ千切りにして」「ホーホー(えー、やなんだけど)」そのまま逃げる彼女。ふくろう博士と命名させてもらった。

日記のなかには『和食太陽』のこともかかれていた。この店は、仕出し屋と和食屋とを経営していて、奥まった仕出し屋の前を通ったときの記述だ。

ふくろう博士の学校に、普通免許取得許可式にでかける。寄り道をしたら渋滞に巻き込まれぎりぎりの時間になった。こういうときには歌うように唱える。「遅れたからって、なんくるないさ」目に入った看板を読んでみる。「生きてる生きてるサン・フレッシュ」生きてる生きてるかぁとしみじみ考えるうちに何屋なのか見過ごしてしまった。八百屋か、果物屋か。今度ぜひ確かめたい。

そして、何の店か確認したときのことも。

ふくろう博士の迎えのときに、「生きてる生きてるサン・フレッシュ」が何屋なのか確かめに、寄り道をする。4枚のガラス戸にはカーテンが引かれ、「あ、死んでる」と思わずつぶやいた。八百屋でも果物屋でもなく、仕出し屋だったらしい。うなぎに刺し身とかなんとかかいてあった。今度はその先にある「いやし空間」という看板を見つけるが、やはり何屋なのか未確認のまま通り過ぎてしまう。元の道に戻ると床屋の前に旗が立っていて「いやされ空間」とかいてある。いやし、いやされ、今日もまた生きていくしかないんだよな。

十年前も、今と何ら変わらず小さなことごとをおもしろがって生きていたんだなあ。生きてる刺身の『和食太陽』。刺身もカキフライもご飯も美味かった。

CIMG3308

手がきの壁に貼られたメニューを読むだけでも、おもしろい。

CIMG3310カウンターはこんな感じ。日本酒呑みたくなりますね。でも土曜だったせいか、飲み会より家族連れで食事に来る人の方が多かったかな。平日はどうなのかな?

CIMG3312蟹味噌と蟹のほぐし味がたっぷりのったサラダ。

CIMG3314刺身盛り合わせ2人前。メニューにある松竹梅などのランクが、課長、部長、社長、会長となっていて、そのなかの社長です。

CIMG3319カキフライがまた、大きい!揚げたて熱々です。

 

 

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PROFILE

プロフィール
2016-10-02-11-07-59-1
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

 

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

 

『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

随筆かきます。

 

依頼はメールフォームからお願いします。

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