お盆休み。石田ゆり子の油淋鶏を作ってみた。
石田ゆり子の写真エッセイ集『Lily―日々のカケラ―』に載っていた、彼女の18番だというレシピだ。
ちょうど買い物なしのあり合わせで済ませようという晩に、鶏もも肉があるというと「じゃ、油淋鶏」と夫にリクエストされた。
葱もニンニクも生姜もある。よし、作ろうということになった。
少なめの油で焼いた油淋鶏は、香ばしくいい出来だった。石田ゆり子が食べていると思うだけでも、美味しさアップするように感じるから不思議である。
レシピと一緒にかかれていた”食”についてのエッセイを、少し紹介しよう。
彼女の美容法は、健康であることが大前提だそう。
ストイックに食べるものを制限するのではなく、基本はバランス良くなんでも食べる。そして、自分に不足しがちな栄養素を積極的に摂るというものです。
具体的には、ほぼ毎日の豆乳、卵は1日3個くらい、レバーや青魚を日常的に、旬のもの特に牡蠣はよく食べる。お肉もきちんと食べるという。
わたしはお肉をしばらく食べていないと肌の潤いが失われていくことが多い気がします。ですからお肉は少量でもまめに食べるようにしています。
さらに”器”に対してのこだわりが、またいい。
朝、起き抜けに飲む1杯のコーヒーをとびきり気に入っているカップに注ぐとき、それを持つとき、飲むとき、ただそれだけで、今日もいい日になりそう、とふわっと思える幸せ。本当にシンプルな、野菜を切っただけのサラダだとしても器次第、盛りつけ次第でご馳走に変化する。逆に言えば、器によって味が変わる、ということでもあると思います。
自分を大切にし、周りのモノも大切にできる女性なのだと思う。
しかしやはり彼女には羽が生えている、と思うような一文もあった。
人生の「モットー」にしていることは?
「淀まないように止まらないように」「転がる石に苔はつかない」年をとっても、いつも、「一番いいのはいま」と思っています。変化していないとカッコ悪いというか、いかようにも変化できるようにニュートラルでいたい。
爪の垢は煎じて飲めないけれど、油淋鶏は美味しかったよ。
フライパンで、こんがり焼けました。
サラダ春菊と一緒に盛りつけて。ジャーマンポテトと鰯の南蛮漬けとの献立でした。
葱、ニンニク、生姜のみじん切りと豆板醤入りソースをかけて。
取り皿3兄妹が、待ちかねていました。
石田ゆり子の本名は「百合子」だそうです。庭ではテッポウユリが8分咲き。
風に揺れる姿から「揺れ」→「ユリ」になったとか、百合根の重なる姿から「八重括根(ヤエククリネ)」→「百合」になったとか、語源もいろいろ。
☆『地球の歩き方』特派員ブログ、更新しました。8月は夏休み特集。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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