大型連休が始まったきのうから、ひとりご飯が始まった。

夫は神戸に帰省し、わたしは家に残り、きのうは町の健康診断。

そのひとりランチに、シロさんの「カレーうどん」を作ることにした。

夫は、カレー×和風だし×うどんの組み合わせには拒否反応を起こすので、ひとりの時にしか食べられない、我が家では異色メニューである。

☆シミルボンサイトで連載中【『きのう何食べた？』メシを食べよう！】

カレーうどんは、2巻に登場する。話のなかでは脇役的にそっと置かれているが、豚バラ肉＋南瓜が入っていたり、出汁をとった昆布を刻んでそのまま入れていたりとシロさんの工夫が感じられる一品だ。

シロさんの〈カレーうどん〉（1人前バージョン）

・水どんぶり1杯分に、酒をどぼり、出汁昆布、玉葱ザク切り（小1／2個）を入れ火にかける。

・豚バラ肉薄切りは3㎝に切り、玉葱が煮えたら投入し、灰汁を取る。

・南瓜薄めの櫛形、めんつゆを薄めに加え、出汁の素も入れる。

（ここで、シロさんは出汁昆布も刻んで入れてた）

・カレールーを1個入れ、溶けたらみりんで味を調え、うどん投入。

・4分ほど煮たら、ななめ薄切りにした長葱を入れてさっと火を通す。

ふたりは、「いんげんとちくわのサラダ」を添えて、夕餉にする。

シロさんはこの日、昔暮らしていた恋人とのことを思い出していた。

洗濯機の排水溝が詰まり、乾燥までさせた洗濯物がぐっしょり濡れてしまう。

何やってんだよ、お前！

明日着て行きたいシャツが中に入ってたんだから、ちゃんと洗濯しといてくれよ

恋人の何気ない言葉の理不尽さに、むかーっとくるシロさん。恋人が飼っている猫の毛が原因なのだ。だが、それを言葉にすることはなかった。

そして今。料理するシロさんの横で、ケンジが洗濯物を取り込んでいる。

シロさーん、洗濯物もう乾いてたよー

この時期洗濯物渇くの早いから乾燥機いらなくていいよね

食後にデザート「黒みつミルクかん」を食べるケンジを眺め、シロさんは温かな心持ちでこっそり思う。

見れば見るほど、オレの好みのタイプじゃないんだけどなあ…

「シロさんの簡単レシピ2」で、漫画家よしながふみが、劇場版『きのう何食べた？』を観た感想を語っている。

「憎からず想っている人と暮らすって、こんなに素敵なことなんだな」と気づかされたり、「長く一緒に暮らすうち、出会った時より相手のことを好きになるのかもしれない」と温かい気持ちを持てたりするんです。

どんな形の愛でも、相手を気遣う思いやりや、この人とたがいに心地よく暮らしたいという気持ちがふたりの時間を育んでいくのかもしれない。

南瓜が入ってるうどんって、ほうとうみたい。堅めに煮えた美味しい南瓜でした。

うどんは、冷凍の稲庭うどんを使いました。細めのうどんが好きなので。昆布、シロさんに習い刻んで入れてみました。特別な存在感はないけれど、栄養ある食材を食べきったうれしさはあるかな。

ちょっとシロさん！！　聞いてよ。きのうスーパーで玉葱3個500円で売ってて手が出なかったよ。

健康診断の帰りに町の「明野農さん物直売所」に行くと、ありました。明野産採りたて新玉葱4個250円。よかった。いちばん小さいのを半分使いました。シロさんに、送ってあげたい。

1巻とか2巻とか読み返すと、ふたりが初々しくて、きゅんきゅんするわ～

カバーを外すと、メインメニューがかかれているんですよ。カレーうどんではなく、いんげんとちくわのサラダが載っていました。

結局、買っちゃった「シロさんの簡単レシピ」本。

カレーうどんの回にデザートで作っていた「黒みつミルクかん」のレシピも載っていました。