ハンバーグは、それぞれの家庭で違う味になる代表格だろう。
我が家のハンバーグは、いたって平凡だ。特別なスパイスを使うわけでもなく(塩胡椒のみ)、ソースに凝るでもない。
違うとすれば、玉葱は大きめの粗みじん切りで、炒めない。その方がシャキシャキして好みだ。それから、小さめに丸めて、それぞれ好きなだけ食べる。
ソースは作らず、これもそれぞれ、ケチャップや大根おろしに醤油、とんかつソース、お好みソースなど好きなものをかける。わたしは、ケチャップ派だ。
『きのう何食べた?』の4巻に、シロさんの煮込みハンバーグが載っている。ソースを作って煮込むところは違うが、玉葱を粗みじん切りにして炒めないのは同じだ。
シロさんの煮込みレシピは、合い挽き肉500gに対して、水150cc、酒、ケチャップ、ソース適宜、醤油、みりん少々、シメジ2パックを軽く焼いたハンバーグに加えて中弱火で火か通るまで煮込む。
ところで、このハンバーグを巡るふたりのやりとりがとってもいいんだよね。
ケンカしてこじれた朝、ケンジが寝ぼけたふうに言う。
今日の夕飯のリクエスト。
俺シロさんのハンバーグが食べたいなあ~玉葱炒めてないやつ。
そして、ふたりで美味しく食べれば、仲直り。もともと自己嫌悪で落ちこんでいたシロさんは、思う。
…子供みたいに喜んじゃってさ。そうだよ、こういう仲直りの仕方、最初に俺に教えてくれたのはこいつだったんだ。
くやしいんだよな。俺もいつかこいつみたいになれる日が来るんだろうか。
このシーンが大好きで、読み返して恍惚状態に陥った。このふたりの関係には、ほんとうっとりさせられる。
煮込みハンバーグ、作ろうかな。
いやいや、そこ真似しても、追いつかないだろ。
小さめにたくさん焼くのは、家族が多かった頃の名残りです。
ケチャップで食べたり、大根おろしにお醤油で食べたり。
翌朝にも、小さいので1個ずつ。
普段、朝は動物性たんぱく質は卵くらいなので、存在感あります。シロさんは、4個焼いて半分は冷凍していました。
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こんばんは。
私もこの煮込みハンバーグの回のお話が大好きです。
そして私のハンバーグも小さのを何個も作ってしまいます。
私はお弁当を意識したり、大きいのを一つより小さいのを二つの方がいっぱい食べたようなきがするからかな?
この前作ったハンバーグはたまたま冷蔵庫にあった豚ヒレをフードプロセッサーで挽いて作りました。
それに牛カルビの焼き肉用を少し足して合い挽き肉にしたのです。
さすがにさっぱりしたハンバーグでした。
今度はシロさんの煮込みにしてみたいと思っているところです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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