「うちのカレー」なるものが、たぶんどの家にもあるだろう。
ルーから手作りしたり、玉葱を飴色になるまで炒めたり、スパイスにこだわったり、長時間煮込んだり、それぞれにこだわりどころがあるはずだ。
チョコレートやインスタントコーヒーを隠し味に入れたり、トマトジュースで煮込む人もいるらしい。
また家だから、それぞれが自由に、生卵や、醤油、ウスターソース、マヨネーズなんかをかけたりもできるのがいいのだという話も聞く。
「うちのカレー」には、その家庭独特の持ち味みたいなものが詰まっているのだと思う。
さて。うちのカレーは、ルーを使ったごく普通のカレーだ。
普通じゃないのは、たぶん辛いこと。辛いのが苦手な人には食べられないレベルの辛さだ。
使っているルーは、「ジャワカレースパイシーブレンド」と「こくまろ辛口」のふたつ。約半々にブレンドしている。
そのほかは、オリーブオイルで肉や野菜を炒める。そのときに、ガラムマサラをかける。それだけだ。
「朝から、よくこんなに辛いの食べられるね」
カレー大好きな夫もそう言って、朝ご飯に食べるときには、生卵をかける。わたしはかけない。朝だろうが丑三つ時だろうが、辛さを楽しみたい。
しかし朝ご飯に、カレーほどこってりしたカロリーの高い食事をすることは、ほかの日にはないことだ。それなのに、カレーがあると朝も食べたくなるのは、なぜだろう。
それも「うちのカレー」の魔法かな。
このふたつのルーをだいたい半々くらいずつブレンドします。どちらも辛口。スパイシーブレンドは辛さ6段階の6(最高)、こくまろは辛さ4です。
いちばんスタンダードなのは、玉葱、じゃが芋、人参のチキンカレー。夜は、パンと一緒に。
翌朝のご飯にも、たいてい食べます。
ランチに作ったりもします。豚小間のポークカレー、目玉焼きのせ。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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