日曜日。夫がおむすびを作ってくれというので、2つ作った。
サッカーの試合を2つ掛け持ちなのだそうだ。
朝、土鍋で2合炊き、朝食後に握る。中身は梅干しと蕗味噌。
「運動するし、少し大きめがいいかな」
ご飯の量を、考えつつ、おこげを入れないようによそう。
「塩加減は、どのくらいかな」
声には出さないが、慎重に塩を振る。
かけすぎると身体によくないし、少なすぎると美味しくない。
そうして、夫のおむすびができあがり、土鍋をのぞくとわたしの分も作れそうな量のご飯が残ってる。自分の分も作ることにした。
ご飯の量は、ある分だけなので考えず、おこげが入っても気にかけず、塩加減もしょっぱかったらしょっぱかったでそれでいい。
なんと気楽なことだろう。
それだけ、家族のご飯を作るときには、心をかけているのだと気づく。
些細なことだ。けれど、食事の支度をする際にこんな些細なことごとを、たぶんみな考えている。
たしかにあったどうでもいいことは、この世界にどのように残りうるのか。それともそのどうでもよさゆえに忘れられ、いつかは消えてなくなってしまうのか。
読んだばかりの『死んでいない者』の一節が頭をよぎった。
海の泡の如く消えてなくなっていくけれど、たしかにそこにあったもの。人が暮らす日々には、たぶんそういうものたちが静かに降り積もり、やがて目には見えない姿をどこかに現すのだろう。
手前が夫のおむすび。向こう側がわたしのおむすび。
アルミ箔で包むのがいちばん傷みにくいそうですよ。夫のおむすびは試合の合間にひとつでも食べやすいようにひとつずつ。わたしのは2つまとめて。
休日の朝食は残り物でちょっと豪華に。食品目を数えてみましょう。ご飯、豆腐、油揚げ、エノキ、ワカメ、大根、葱、卵、奈良漬け、白菜、蟹缶、柚子、鯛、生姜、のらぼう菜。で、15品目。
ヨーグルトと苺で、合わせて17品目。優秀ですね。
こんばんは。
おむすびとっても美味しそう。
私も明日は自分の分も握りましょう。
おむすびの塩加減って難しいですよね。
人が食べるのはやっぱり慎重になります。
自分のは塩辛ければお茶を飲めばいい・・・くらい。
17品目、本当に優秀です。
のらぼう菜:::おもしろい名前ですね。
どんな菜っ葉かな?
hanamomoさん
おはようございます♩
おむすび、塩加減もばっちりで美味しかったです。
hanamomoさんは、いつも美味しそうなお弁当を作っていてすごいなあと見とれています。我が家はもうお弁当を作ることはないので。
食品目、いっぱいありそうな日に数えてみました(笑)
のらぼう菜は、菜の花の味わいに似ていますが、もうちょっとしっかりした感じ。3分くらい茹でました。野良にぼうぼう生えていたからこの名前がついたとも言われているそうですよ。年貢が厳しく飢饉だった年にお百姓さんたちを救った菜っ葉なんだそうです。ご近所の家庭菜園をしている方に毎年いただきます。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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