時間というものは、簡単に伸びたり縮んだりはしないと思っていたのだが、この春から早起きする日の朝の時間が伸びた。
春のダイヤ改正で夫の出勤時間が15分遅くなったのだが、不思議なことに会社に着く時間は変わらないという。家を出るまでの時間が伸び、特急あずさに乗っている時間は縮んだわけだ。
15分遅く起きてもいいのだが、春になり夜が明けるのも早い。変わらず5時半に起き、6時に朝食を食べ始めることにする。家を出る時間だけが、6時45分から7時ちょうどに変わった。
朝食を食べ始めてから、ぴったり1時間後に出かけることになる。
たった15分の違いだが、これが間延びしたようにのんびりする。同じことをする時間を少しずつゆったりと気分で過ごせるのだ。さらにわたしは、洗い物を片づけてから出られるようになった。
こんなことならもともと5時15分に起きていればとも思うのだが、その15分が惜しい。冬は5時半でも真っ暗だ。そして来シーズンの冬、じゃあ5時45分起きでいいかという話にはたぶんならない。このゆったり時間を体験してしまうと、もとには戻せそうもない。
来春のダイヤ改正が、もとの時間には戻りませんようにと、朝の時間を楽しんでいる。
朝ご飯は、たっぷりのお浸しと納豆にお味噌汁。
でこぽんとヨーグルトも、ゆっくりといただきました。
お浸しは、のらぼう菜。家庭菜園をしているご近所の方にたくさんいただいて。
15分などものともしない、きのうの朝の八ヶ岳です。
足もとには満開のスノーフレークが、揺れていました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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