「なめたけ、持ってくけ?」
と近所の方にきのこをいただいた。
原木栽培したものを食べきれないほどもらったのだという。
「鍋にでも、入れろし。ぬめぬめしたもん食べりゃあ、風邪ひかないっちゅうじゃん」
そう言われるまま、鍋に入れて楽しんだ。
大きさもスーパーで買うものより倍近くあり、採りたてだからか味も濃く歯ごたえもしっかりしている。あり合わせの寄せ鍋だったが、特別な味わいの鍋になった。
ところで、「なめたけ」ってなめこのことかな?
いただきながらも、疑問に思っていた。
調べれば、「なめたけ」は「なめこ」ではなく、エノキだけを醤油漬けにしたぬめぬめした保存食のこととある。
なるほど。
しかしそう思いながらも、もしかするときのこ栽培も盛んで山でも採れるこの辺りでは、「なめたけ」と呼ぶのかも知れない、と考える。
だいたいスーパーで買うものより石づきが長く「たけ」然としている。
いったい、どっちで呼べばいいのか。
鍋のなかで「食べて食べて」と揺れているぬめぬめしたきのこを見つめた。
左がハイイロシメジ(たぶん)、右がなめたけ、あるいはなめこ。
ごく普通の寄せ鍋も、味わい深くなりました。
なめたけあるいはなめこ、可愛いです。
翌朝は、雑炊にしました。あったまる~
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。