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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

ふきのとうとクリスマスローズ

庭でふきのとうを探していたら、クリスマスローズが蕾をつけているのを見つけた。そして、そのすぐ近くにふきのとうも見つけた。ふきのとうたち、どうやらクリスマスローズたちを植えた辺りに進出していったらしい。

 

「あ、こっちもクリスマスローズ蕾つけてる」「あ、ふきのとう、みっけ」

ふきのとうを踏まないように気をつけながら、クリスマスローズの周りの落ち葉を掻き出していく。

「あらら、なんとまあ、ふたり寄り添っちゃって」

地面近くに蕾をつけたクリスマスローズとふきのとう。仲よくくっついている。

「きみ、ふきのとうだよね? もしかして、クリスマスローズのふりしてる?」

そう声をかけたくなるほど、同じ大きさの蕾たちがすまして顔を出している。何とも可愛らしい。

 

土のなかで、そして地面の上に顔を出し落ち葉の下で、背中をくっつけて、たがいの体温で温め合っていたのかななどと、つい考えてしまう。

人間よりは、ずいぶんと低い温度だ。だけど、人だって冷たい手と手をつないだら温かくなる。ふきのとうとクリスマスローズもそうだったのかな、と。

凍った夜に、冷え切った手と手をつないで歩く恋人たちを思い浮かべた。

そういうときには心って、指先にあるものなのかも知れない。ふきのとうとクリスマスローズも、くっついたところに今、心があるのだろうか。

CIMG4407ピンクのクリスマスローズ。一番大きくなった古株です。

CIMG4408その下に蕾を膨らませたふきのとう。クリスマスローズの葉の影がくっきり。

CIMG4412濃い紫色のつぼみを膨らませたものも、ありました。

CIMG4414その下にも、しっかりふきのとうが。

CIMG4416これが、仲よく並んで蕾を膨らませている姿です。

CIMG4424白い花がもう、咲きかけています。うれしい。

CIMG4419蕾がいっぱい。右下には、クリスマスローズを見上げるふきのとうが。

CIMG4430見つめ合うふたり(笑)クリスマスローズはうつむき、ふきのとうは見上げて。

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  1. Yasuko より:

    「クリスマスローズとふきのとうが土の中で背中をくっつけて、たがいの体温で温め合っているのか」
    って、なんてステキな言葉!
    クリスマスローズってやさしい名ですよね。その下に蕾をふくらませたふきのとう。
    開きはじめた美しいクリスマスローズに見つめれながら膨らむふきのとう。ふきのとうならずとも見上げてみたい、と思ったりして。
    こうしてカメラを向けられないところで、今も人知れずひっそりと、まったりと、ものの命が育られているのですね。
    土って素晴らしい!と改めて感動です。

    • さえ より:

      Yasukoさん
      ほんと、土って素晴らしいですね~♩
      庭は林と隣接していることもあって、自然のまま放置しているような状態ですが、それでも強い植物は行き残っていくんです。
      クリスマスローズは、可憐だけれどとっても強い花なんですよね。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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