食器棚の織部焼っぽいものを並べてみたら、けっこうあった。
しかし織部っぽいものとはなんぞやと問われると、知識の浅さがわかってしまう。織部焼のスタンダードである深みのある少し暗い感じの緑色を持つ器、というくくりだ。古田織部が好んだ奇抜で斬新な形や文様などは欠けており、色のみで織部っぽいと思ってしまう。唯一購入するときに「黒織部」と教えていただいたぐい飲みだけは織部が好んだというちょっと曲がった「へうげもの」である。
「へうげ」とは「ひょうきんな」という意味合いだそうだ。
整っていない形に魅かれる気持ちは、とてもよくわかる。
今でこそ「オーガニック・デザイン」という左右上下のバランスをとらないものが注目されてはいるが、織部は400年前にそういうものに注目し、それがいい、素晴らしいと公言していたのだ。それって、けっこう勇気がいることだ。
花や葉、木の立ち姿。動物の肢体、躍動するさま。そして、人。
バランスがとれている云々ではなく、美しく魅力あるものたち。
へうげものって、ひょうきんっていうより、人そのものなんじゃないのかな。
左目と右目の視力もまぶたの厚さも違うように、人はみんなオーガニック・デザインでできている。だからこそ、整っている形に魅かれ、そしてまた整っていない形にも魅かれるのだろう。
織部スタンダードな緑が入った小皿は3種類ありました。
大皿も、1枚ありました。来客時にサラダとか盛りつけます。
浅めの小鉢と、ミッキーの形をした豆向付け。
多治見ひとり旅。なつかしいなあ。
お湯飲みも、3種類ありました。
手前は、お湯飲みと比べてわかる大き目の黒織部のぐい飲み。
手前が上の黒織部。後ろはこの土地の土で設計士さんが焼いてくれた記念のぐい飲み。右は花見に行った高遠の陶器屋さんで見つけたものです。
織部は、やはり素敵ですね。でも黒織部はまだ出会ったことがありません。私の焼き物好きも特にこだわりはなく、行った先々で好きなものをひとつ二つ求めるだけです。特に変型にひかれてしまいます。さえさんが多治見で出会ったまめ皿、あらためて可愛い、素敵ですね。 先日いただきもののぐい飲みに、ドクダミを生けて小窓に置いたところ夫は、庭よりずーっと居心地いいね、とドクダミに話しかけていました。器にはあまり感心を示さないので、良く割ってもくれます。それはやがて苔玉がのっていたり、器より草花優先ですね。
悠里さん
織部、いいですよね~黒織部は韮崎にある雑貨屋さん『京MONO』で、見つけました。
小さいけれど、おもしろいお店ですよ。
わたしも、気に入ったものをひとつとかふたつ選んで使っています。おんなじですね。
ご主人、植物がお好きなんですね。
苔玉とか、すてき♩ドクダミに話しかけるなんて、すてきです♩
こんばんわ。
織部焼。たくさん持っておられるんですね。
織部って・・・私はさえさんに教えていただいたような気がします。
緑の器・・・ということぐらいしか知らなかったのですが。
織部風とかよく言いますけれど、そういうことを言うのかな~なんて
ぼんやりとしか知らなかったのですが。
作家の名前でもあるのですね。それが土地の名前になったんですね?
深みのある緑は、織部たるもの!
どんなお料理にも映えますね。大きなお皿、いいですね。
黒織部っていうのもあるんですね。は~奥が深いですね。
ぱすさん
織部風の食器、気に入ったものを一つ一つ集めているうちに、けっこう集まったな~と思って写真に収めてみました。
織部焼きは、作家の名前ではないんですよ。
茶人であり武将でもあった古田織部が好んだものを、織部焼きと呼ぶようになったそうです。千利休の弟子だそうですよ。
黒織部のぐい飲み、黒なんだけど、緑とつながった色のように思います。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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