買うときには、「ん?」とクエスチョンマークが飛んだのだ。
しかし食べ終えて、すっかり忘れてしまった。
「ぼたん餅」である。
なぜ「ぼた餅」ではないのか、疑問に思った。富士吉田ならではの呼び方だろうか。
調べてみると、おもしろいことがわかった。
ぼた餅の語源の一説に、春に咲く牡丹の花をイメージさせたから「牡丹餅」と呼ばれるようになったというのがある。もともとが「ぼたん餅」だったわけだ。
そして秋に咲く萩の名をつけられたのが、秋の彼岸に食べる「おはぎ」。こちらももとは「お萩餅」と呼ばれていたとか。
また、夏に食べるのが「夜船(よふね)」。餅を”つく”音がせず潰して丸めることから、闇夜のなか、いつ”ついた”かわからない夜船と呼んだという。
冬は「北窓(きたまど)」で、これも北の窓から”月”が見えないことから、”つき”なしの餅として北窓となったそうだ。
風情あるなあ。日本語って、美しい。
いったい、誰が考えたんだろう。
クエスチョンマークをそのままにせずたどってみれば、驚きがいっぱいだ。
富士吉田の和菓子屋さん「金達磨」のぼたん餅。
甘さ控えめでもち米の旨みも濃く、美味しくいただきました。
アップしそびれた大豆生田のしだれ桜。
3月のあいだに散っていきました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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