「ホーチミンのトレンドスポット」とも言われる古アパート。おもしろくて、3つ回って歩いた。
「151ドンコイ・アパート」は、ドンコイ通りにある3階建てのアパート。「42グェンフエ・アパート」は、歩行者天国のグエンフエ通り沿いにある10階建てのアパート。「26リートゥーチョン・アパート」は、リートゥーチョン通りとドンコイ通りが交差する角にある5階くらいのアパートだ。
どれも古く、まるで朽ちかけたようにも見える狭い階段を上っていく。そこに、今風なカフェや服飾雑貨屋やコスメ、アートギャラリーなどが待ち受けている。このギャップがおもしろい。タイムスリップでもしたかのような錯覚を覚える。
日本の表参道ヒルズのような、とよく形容されるらしいが、けれどホーチミンを歩いて、それが古アパートだけではないことを知った。
それというのは、狭い階段を上り2階3階にもスペースが広がっている店のこと。
小さな雑貨屋だと思ったら、階ごとにテーマを変えてディスプレイしていたりして、何度も驚かされた。多くの店が入口を1階に持ち客が入り安いようにする工夫だろうか。
古アパートもそういう意味では、上階に店を持つハンディを見事に逆手にとっている。したたかさを感じずにはいられない。
ベトナム人がしたたかでたくましいというより、この土地で暮らすなかで培ってきたものによって、生きていくために知恵を絞ることを惜しまない風習が受け継がれてきたのではないだろうか。長い年月のあいだに欠けたところも汚れもすべてが丸みを帯びてきたような階段を上りながら、そんなことを考えたのだった。
「151ドンコイ・アパート」です。
入口は、アートギャラリーになっています。
シックな雰囲気のカフェ『L'USINE』で休憩しました。
カフェの奥は、服飾雑貨などのセレクトショップになっています。
スイカのフレッシュジュースが美味しかった。
「42グェンフエ・アパート」の入口です。もうちょっと入りやすい雰囲気を作ればいいのにと思ってしまいます。エレベーターは使用料がかかります。
なかに入ると、お店がたくさん入っているのがわかります。
階段は、『ホテルカクタス』を思い起こすような感じ。
カフェ『Saigon Oi』です。
明るくパステルカラーとグリーンを飾った店内。
歩行者天国のグエンフエ通りが見下ろせます。向かい側のお店、緑をふんだんに飾っていますね。
「26リートゥーチョン・アパート」です。
入口は、151と同じく、アートギャラリーになっています。
味のあるエレベーターですね。これも『ホテルカクタス』っぽい。
外階段です。
リートゥーチョン通とドンコイ通りを見渡せるカフェ『1st GARDEN』
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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