毎日料理をしていると、当然だが失敗することもある。
「あー、チキンちょっとしょっぱかったね」と、わたし。
「レモンかければ、いいんじゃない?」と、夫。
なんてことも、ままある。
味を直しながら食べたり、残しておいて何かと混ぜて作りなおしたり。どんな料理でも、手抜きであったとしても、これってけっこうショックだ。かなり落ち込む。だが毎日のこと。そうそう、落ち込んでもいられない。
食べ終わったあとキッチンに立ち、洗い物をする。
使ったお皿。ワインのグラス。脂のついたフライパン。すべてきれいになったとき、今日の料理の失敗は、すっきり忘れている。こういう日の洗い物には、なぜかリキが入るから不思議だ。
英語の諺に「Out of sight, out of mind.」というのがある。
直訳すると「視界を外れると、心も外れる」となる。
料理の失敗も、食器を、鍋を片づければ、目の前から消えていくのだ。
歳を重ねれば重ねるほどに、忘れることって意外と大切になってくる。失敗は視界から消して、今日も元気に料理しよう。
ちなみに英語の古い諺には、こういうのもあるけれど。
「Absence makes the heart grow fonder.」会えない時間が、愛をはぐくむ。
夕べは、やわらかめの味のタンドリーチキン風。失敗のあとは、用心深くなりますよね。カルパッチョは、炙り鮪としめ鯖&ルッコラと貝割れ、バルサミコ酢。
いただきものの白ワインです。山梨には「契約ワイン」なるものがあって、葡萄農家さんがワイン酒造と契約して自分で飲んだり、知り合いに配ったりするために作ってもらうんだそうです。すっきりワインでした。
Out of sight;out of mind どきん、としました。
むかしむかし、男の子から英文の手紙をもらって大慌てしたのを思い出したのです。
英語を学び始めた頃で、辞書を引き引き読んだのですが、最後にこの
Out of sight・・が分からなくて、友達と一生懸命に調べて
「去る者は日々に疎し」という格言だということが分かり、またまた大慌て。
夢中で返事を書いたけれど、英作などできる筈がなく、辞書の中の言葉を並べただけのものになりました。いま、思い出しても恥ずかしい!
カナダでのホームステイの経験もありますが、いまだに英語はだめです。
でも「会えない時間が愛を育む」って嬉しい言葉です。
Yasukoさん
わたしも英語はまったくダメです。
そうそう。この英語「去る者は日日に疎し」と和訳される場合もあるそうですね。
ボーイフレンドとの思い出、素敵ですね♩
カナダ、ホームステイで過ごされたんですね。いいところみたいですね。行ってみたいな~。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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