週末、娘が神戸へと旅だった。
彼女は、空き家となっていた夫の実家で、ひとり暮らすことに決めたのである。
安い家賃で、神戸の街なかで暮らせるというのが、魅力的だったようだ。
築およそ70年ほどの木造の家はかなり年季が入っているが、お金をかけて修繕することもなく、鍵や戸を直すくらいで、様子をみながら暮らしていくという。
義父が亡くなってからこの1年ほど、神戸に行くたびに実家の片づけに追われていたが、それが一段落したからこそ人が暮らせる状態になったのだから、暑い夏や凍った冬に片づけに追われた日々が報われた気もしている。
義母と夫は、娘の決断をうれしく受け止めている様子だ。
ここ半年ほど明野でともに暮らしていた娘がそばにいなくなるのは淋しいが、子供が自分で決めて新しい道を歩こうと巣立っていくのだから、わたしもうれしい。
「あーあ、これからは夜洗い物をしてくれる人がいなくなるのかあ」
わたしが、冗談まじりにつぶやくと、娘も同じ口調で言った。
「あーあ、これからは自分で洗濯しなくちゃならないのかあ」
「楽ちんだったでしょ、実家暮らし」
「ほんと。だって、仕事だけしてればいいんだもん」
自宅で完全リモートの仕事だからこそ、娘は東京の会社に勤めながら神戸で暮らせる。
家や会社、居場所という概念は、ますます変化し続けていくのだろう。
ある日の夕食。娘が撮った写真です。娘がよく食べるので、たいてい1品多くなりました。
栗原はるみの「セロリの千切りサラダ」は、レシピを写真に撮っていきました。
鮪に山葵をのせて、塩胡椒&バルサミコ酢とエクストラバージンオリーブオイルをかけたカルパッチョ。簡単で美味しい。
娘の撮った写真は、奥行きがありますね。
ラストナイトは、焼き肉にしました。卓上七輪で。
娘が撮った帆立の写真。
わたしが撮った帆立。
はなむけに、ステーキも焼きました。久々の炭火焼きは、やっぱり美味しい。
娘さんの大きな決断、なんかいいなあ~♪
私も、応援したいです!
暮らし方、生き方、自由で多様的で、どんどん変わりつつありますが、私はうらやましくて仕方がありませんね。今のお若い人たちは、しっかりと考えていますね。責任感もありますよね。
今まで当たり前だった、なんだか窮屈で、理不尽な縛りから、抜け出して・・・。
私ら世代では、できなかったことを、思いっきりやって欲しいですね。
息子たちにも、常々そう思っています。願いです。
お孫さんが祖父母宅を引き継ぐケースも増えていますね・・。また、神戸に来られる機会も増えますね。
私も、祖母の町家を今となれば引き継ぎたかった~って、今でも思うんですよ。
もう、無理な話ですが。・・・。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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