「朝拾った栗を、お昼に食べられるなんて、いいね」
夫が拾った庭の栗で、栗ご飯を炊いた。新米なので、栗おこわのようにもちもちほっくりと美味しく炊けた。
栗は6つだけだったが、ふたり分なので1合炊き。じゅうぶんだ。
じゅうぶんだが、釈然としない。
土曜日に雨と風で落ちた栗を、拾っていった輩がいるらしいのだ。それもきれいさっぱり食べられそうなものは全部。
道路に落ちていたから、いいと思ったのか。
考え始めると、嫌な気分になる。
なので、悪い猿だと思うことにした。
靴を履いた悪い猿が、イガを踏み、つるりと栗を拾っていく。毛の生えた長い指に、持ちきれないほどの栗をつかんで。
頭をウキッとかいては栗を落とし、尻をウキッと振ってはまた栗を落とす。そうして、山に帰っていったのだと。
あと少しだけ、木に生っている栗。
足もとには、イガだけが落ちていました。
珈琲豆と比べると、大きさがわかります。でっかい!
土鍋、蓋がちょっと欠けたけど、変わりなく炊けています。
新米の栗ご飯。美味しかった。
生姜焼きと栗ご飯の豪華ランチになりました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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