庭の蕗が、のびやかに葉を広げている。
収穫し、『土井勝日本料理全書』にある「蕗の青煮」にした。
若い頃、「蕗は硬い」というイメージを持っていて、時間をかけてじっくり煮込むものだと思っていた。
けれど、この本にある「蕗の茹で方」には、太い部分で5分、細いところは3分しか茹でていない。
「えっ、そんなんでいいの?」
と目から鱗が落ちたときの感覚は、今も覚えている。
たぶん、「手間がかかる=じっくり煮込む」が印象としてあったのだろう。
その茹で方で茹で、あとは薄味の出汁で沸騰させるだけ。
沸騰後は、火が通り過ぎるときれいな青がくすんでしまうので、汁と蕗を別々に冷ましてからふたたび戻し5時間ほど漬けておく。
美しい青を出すためのひと手間だ。
「そこまでするのか~」
と、さらに驚いたのだった。
蕗は、皮を剝くのがたいへんだ。皮を剝いたあとは指が黒くなり、石鹸で洗っても落ちない。
けれど、剝いてしまえばこっちのもの。
5時間漬けておくのはちょっと面倒だけど、午前中にできる日を選べば、酒の肴が一品できあがるのである。
庭の蕗です。
蕗の青煮、完成。庭の木の芽をのせて。青い! 美しい!
『土井勝日本料理全書』上巻は魚介類。下巻は野菜、卵、豆腐、肉などです。16歳のときバイトして初めて買った料理本。
酒の肴にと楽しんだあと、朝ご飯に少しずつ食べました。
ブロッコリーには、和風ドレッシングをかけて。
最近、庭で収穫したもの。独活。
身は辛子酢味噌和え、皮をきんぴらにしました。そういえば、この辛子酢味噌も『土井勝日本料理全書』レシピです。
ポテトサラダに飾ったアップルミントも、庭産。
こんにちは。
連休は朝が遅くてお昼ご飯もちょっと遅くなります。
蕗の青煮、美しい料理ですね。
初夏ならではの一品ですね。
それも自宅で採れるなんて素敵!
これは水蕗でしょうか?
わがやの庭に自生する蕗は赤い茎のものもあって、それはゆでてももそもそして柔らかく美味しくないのです。
青いものだけをとって使いますが、水蕗に比べるとちょっとシャキシャキ感に欠けます。
山独活は香りがいいでしょう?
栽培した独活は早くからお店に並びますが、夫は買いません。
山独活の美味しさを知っているからです。
山独活が入った器も素敵ですね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。