今週は、神戸に帰省していた。
病院への送迎などバタバタとした時間だったが、義父と義母に新年の挨拶もできた。
さて。電車に乗ると当然だがいろいろな人がいる。
リュックを背負って気づかずも人にぶつけながら歩いている人もいまだにいるし、足を踏んでも謝らない人もいる。
「新幹線で、シート倒しちゃいけないって話もあるらしいよ」
夫に訊き、
「なにそれ。リクライニングついてる意味ないじゃん」
と思ったが、twitterで話題になったのは聞いたことがある。シートを倒したい人と倒されたくない人とのせめぎあい。
たがいに譲りあうことが難しい世のなかになっているのだなあと、ため息をついた。
そんなことを話しつつ、先日JR韮崎駅で見た光景がよみがえった。
わたしより少し年上だと思われる女性とわたしが電車から降りようとしたとき、小学生男子たち3人がそのあいだを縫うようにどかどかと電車に乗り込んだ。
降りる人が先なのに、そう思った瞬間、女性が彼らに声をかけた。
「降りる人が先よ。それがマナーだよ、覚えておきなさい」
かっこいい。あっぱれである。
それが譲りあい精神の基本だと知りながらなかなか言えないものだということは、よくわかっている。
みな自分が可愛い。トラブルは回避したい。うるさいおばちゃんだと思われたくない。近所のおっちゃんやおばちゃんが子どもを叱る時代は過ぎた。あっぱれと思いつつ、落ち込む。自分にはできないと。
けれど、彼女の行動はわたしのなかに刻まれた。
いつか、きっと。
新幹線で食べた駅弁。福井県「一乃松」の「あなごアナゴ穴子寿司」です。
こちらは、仙台駅で売っているという「宮城海の輝き鮭はらこめし」。このいくら、どうしてこんなにプリプリなの? というくらいプリプリでした。
ふたりで半分こして食べました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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