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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

シャルキュトリー

神戸三ノ宮の夜は、カジュアルフレンチの夕食となった。

夫の実家の大掃除をして、義母と一緒にリハビリ入院中の義父を見舞い、夫もわたしもすっかり疲れていた。

「奮発して、神戸牛のステーキでも食べる?」

夫が言う。

特に何をするでもなくわたしの誕生日も過ぎてしまい、気を使ってくれていたのかも知れない。

だが入ってみた店は、予約でいっぱい。考えてみたら三連休だし、三ノ宮の街は若者や外国人で渋谷のように混み合っている。

そんななかふたり一緒に、落ち着いたたたずまいのビストロに目を留めた。

ゆったりとワインでも飲もうということになる。

 

メニューを開くと「シャルキュトリー」とある。

生ハムやサラミなど加工肉の盛り合わせのことだ。フランス語で「chair(肉)」+「cuite(火を入れる)」が語源らしい。

「なつかしいね、シャルキュトリー」

2年半前、初めてのパリで立ち飲みワインバーに行ったとき、地もとのフランス人がいっぱいでなかなかオーダーすることができなかったのだが、夫が「シャルキュトリー」と口にすると、「おっ、旦那わかってるねえ」とでも言うかのようにオーダーをとってくれた。

それまで馴染みのない言葉だったが、今はこうして日本の店のメニューにも普通にかかれているのだと知る。

シャルキュトリーの盛り合わせには、店の看板メニューとなっている手作りのパテ・ド・カンパーニュが入っていて、とびきり美味しかった。

田舎風パテのパテ・ド・カンパーニュも今でさえ知られているが、何年かまえまでは目新しい言葉だったはずだ。

 

こうして海外の新しい言葉を知り、その言葉に馴染んでいくにつれ世界は近くなり、混じりあっていくかのように思えてくる。国や民族や宗教を超え、人と人も、そうして自然に仲良くなれたらどんなにか素敵だろう。

Bistro a vin Les Vignes(ビストロアヴァン レ・ヴィーニュ)』

焼き牡蠣。

前菜のシャルキュトリー盛り合わせ。

鴨のサラダ。

ふたりでシェアした牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ風。

 

☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。

【桃のお節句!重要文化財『安藤家住宅』の雛飾り】

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  1. hanamomo より:

    こんにちは。神戸はお洒落なお店が多いのでしょうね。
    シャルキュトリーという言葉はじめてです。
    フランス語なのですね。
    パテ・ド・カンパーニュも美味しそう!
    どうやって作るのか調べてみましたらお肉をいろいろな香草でマリネしてからミンチにし,型に詰めて蒸すのですね。
    とても手間のかかるお料理ですけど美味しいでしょうね。
    ピクルスの切り方がお洒落です。
    そしてさりげなく盛られた焼き牡蠣の盛り付けも上手いものですね。
    この日は白ワインでしたか?気になります。(笑)

    安藤家、拝見しました。
    すばらしい文化財が残っているのですね。
    大きなお屋敷の茅葺屋根が圧巻ですね。

    お雛様、私も出してあげなくては・・・・でも寒くて。

    • さえ より:

      hanamomoさん
      こんにちは♩
      神戸に帰ると夫の友人がやっている焼肉屋さんに行くことが多いんですが、たまにはちょっとお洒落なお店もいいですね。
      シャルキュトリー、わたしもパリに行くまで知らなかったんですが、ガイドブックを見てもなかなか覚えられなくて。フランス語って、日本人には馴染みにくい音をしているんだと思います。
      パテ・ド・カンパーニュ、このお店のものは特別やわらかくて味わい深かったです♡
      作り方、調べてみたことありませんでした。手間がかかるだろうなあって想像するだけで。
      牡蠣、1個300円とメニューにあり、その良心的な感じに思わず微笑みました。
      白ワインを1杯ずつ、赤ワインを1杯ずついただきましたよ。

      安藤家も見ていただいてありがとうございます♩
      立派な茅葺屋根は何年か前に地元の小学生たちが体験学習の一環として職人さんたちと葺き直したそうです。そういう体験ができる土地っていいなって思いました。
      わたしも娘たちが都会へ行ってしまってから、お雛様、出してあげていなくて・・・。hanamomoさんは寒いところに仕舞ってあるんですね。

  2. ぱす より:

    神戸のビストロ、とても洒落たお店ですね。
    生田神社の近くなら、通ったことがあるなあ、でもきっと隠れ家的な空間なのでしょうね。
    ワインに合うお料理のお店。機会があれば是非にと思います。
    パリでも、ビストロに行かれたのですね。
    パリの旅のエッセイを読ませていただきました。
    赤信号。私もびっくりしました。
    車が来なかったら、渡っていいのですね(笑)
    ちゃんと待っていた私たちは、とても間抜けな感じがしました。(笑)
    数日経ったら、私たちもわたるようになりました。
    さえさんも、ストの影響を受けられたのですね。私も、ルーブルが入れませんでした。
    フランスは特に多いと聞いていただけに、納得でした。(翌日は入れました。)

    • さえ より:

      ぱすさん
      わ~ぜひ行ってみてください♩
      そういうすれ違いっていうか、ちょっと素敵ですよね。
      ワインも美味しかったです。
      パリの赤信号、やっぱりびっくりしますよね?
      でも同じくだんだん慣れて平気で渡るようになりましたね(笑)
      ルーブルがストだったんですね~でも次の日行けたんならよかったですね。
      オペラは、結局観ず仕舞いでした。
      パリでも牡蠣食べたな~って神戸のビストロで思い出しました。

PROFILE

プロフィール
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

随筆かきます。

 

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I answer only Japanese.

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