アニメーション映画『この世界の片隅に』を、観た。
第二次世界大戦の時代を生きた広島で生まれ育った女性、すずの物語だ。
昭和19年。18歳になったすずは、思いもよらず見初められ、広島から離れた軍港都市、呉にお嫁に行く。家族は夫の周作のほか、穏やかな義父円太郎、足の悪い義母サン、意地悪な義姉径子、その娘で5歳の晴美。
すずはぼんやりしていておっちょこちょいだけれど、やるべきことはやるという性分だ。早起きしてかまどに火を入れ料理して、たらいの衣類を踏み洗濯し、箒で掃いて雑巾で拭いて掃除する。食料の配給に並び、食料がなくなれば野の草を摘み、闇市に出かける。今やるべきことをやるという点で彼女はぶれない。
戦争に「普通に暮らすという幸せ」を奪われた時代だ。辛いことも多いが、すずが日々のなかに小さな幸せを見いだすシーンがいくつもあって、そこがこの映画の見どころ。キラキラ光る宝物を見ているような気持ちになった。
だがその暮らしは、ないということ、失くすということを受け入れていくことでもあった。なくなっていく食料、衣類、家を失くした人も多い。家族をも次々に失っていく。それでもそれを受け入れて、今やるべきことをやっていく。あるものは「何でも使って暮らし続けるのが、うちらの戦いです」と、すずは言う。
その淡々とやるべきことをやっていく姿に、とても魅かれた。
楽しめることは何でも楽しく、笑えるときには思いっきり笑って、今やるべきことをやっていこうと、観終わったときに心に灯りがともる映画だった。
テアトル新宿の階段に飾ってあったものです。野草を摘むすず。
嫁入り前、どうしていいのかわからず困っているすず。
嫁いできたすずと周作。晴れ着を着ているのに羽織を脱ぐのを忘れている。
食料がなくなって来て、野の草を摘み料理するすず。
米をかさ増しする方法で炊いたが、失敗するすず。
畑に出て、晴美と軍艦を眺めるすず。
広島の街をスケッチするすず。
「この世界の片隅に」!!
丁度、私も観たいと思っていて、旦那に「これ観よう!!」ってLINEした映画だったのでビックリしました♫笑
ブログを読んでますます観たくなりました〜( ⸝⸝⸝⁼̴́◡⁼̴̀⸝⸝⸝)♡♡そして嬉しくなりました〜♡♡
ともちゃん♩
ぜひおふたりで観てくださーい。
そして、ブログに載せてくださいねー。
やわらかい感じの絵とのんの声が全体の雰囲気とぴったりでしたよ。
こんばんわ。
観たかった映画でした。
以前、この原作と同じ作者の「夕凪の街、桜の国」を観ました。
同じく広島を舞台にした物語でしたが、映画館から出たとたん、
今の平和をしみじみと感じて、尊いものだと思ったことを思い出しました。
同じように、庶民の暮らしがあったこと、それが脅かされること、
忘れてはいけませんね。
声の「のんさん」はいかがでしたか?あまちゃんが良かったので、気になっていた女優さんですが
本名が使えないなんて、難しい世界だなと思いました。
なかなか映画館には行けませんが、レンタルで見たい映画がいっぱいです。
ぱすさん
おはようございます。
わたしは、こうの史代の作品は初めて見ました。テレビで紹介されているのを見て、ぜひ観たいなあと東京に父を見舞いに行ったときに観てきました。
戦争と普段の生活って対極にあるようで、そうじゃないんだっていうことが端々に感じられる映画でした。
のんの声、すごくよかったですよ。
応援したい役者さんですよね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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