アカデミー賞作品賞、監督賞、国際長編映画賞、脚本賞を受賞した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』。
〈story〉
事業に失敗し続け働き口がないのに陽気な父キム・ギテク。そんな夫に不満を隠さない母チュンスク。大学受験に落ち続けてはいるが優秀な息子ギウ。美大を目指すスキルを持つが金銭的に受験できない娘ギジョン。4人は、安価な内職の収入のみ。“ 半地下住宅”で 暮らしていた。
ある日ギウは、友人の留学中の代打にと、高台で暮らす豪邸の娘の家庭教師を頼まれる。IT企業の社長パク一家の豪奢な暮らしぶりに目を見張るギウ。やがて、妹ギジョンを弟の美術教師に、父と母もパク家で働けるように仕組み、4人は家族ごとまんまとパク家に入りこむのだった。
(これ以上ストーリーをかくとネタバレになるので、映画、ぜひ観てください)
韓国の格差社会では、親に金がないといい大学には行けず、いい大学を出てもコネがないといい会社に入れず、非正規雇用だといくら働いても貧しい生活を強いられるという。
そんな社会のなかで若者たちは、恋愛、結婚、出産をあきらめる「三放世代」と呼ばれ始め、今では正規雇用、家、さらには友人関係や夢まで手放した「七放世代」にまで悪化しているとも言われているそうだ。
お金は、心にアイロンをかける。汚れやしわをきれいにしてくれる。
チュンスクのつぶやきが印象的だった。
金さえあればいい人になれる。わたしだってお金があればもっと優しいのだと。
左下の足が怖い、映画パンフレット。
半地下で暮らす家族4人の、明るい笑顔。笑っていなくちゃ生きていけないとでも言うかのように、底抜けに陽気でした。
外のWi-Fiを、半地下の家で探すギウとギジョン。下水管より床が低くなるため半地下住宅では高い場所にトイレがあるのだそうです。
☆セリフは記憶によるもので、映画そのままではありません。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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