岩井俊二監督作品『ラストレター』は、ぜひ観たいと思っていた。
同じく岩井俊二が24年まえに撮った『LoveLetter』でトヨエツに恋して以来、ずっと待っていたのかも知れない。
その『LoveLetter』のトヨエツと中山美穂もちゃんと居た。
〈story〉
姉、未咲の葬儀の席で裕里は、姉の娘、鮎美から、姉宛の同窓会の通知を受け取る。姉の死を伝えるために訪れた同窓会で、しかし裕里は姉に間違えられ、そのにぎやかな雰囲気に姉のふりをしてしまう。そこで初恋の人である鏡史郎と再会し、奇妙な文通が始まった。けれどある日、鏡史郎の手紙が鮎美に届いて……。
〈cast〉
岸辺野裕里【松たか子】かつて鏡史郎に恋をした、ごく普通の家庭を持つ女性
乙坂鏡史郎【福山雅治】未咲への思いを断ち切れずにいる小説家
遠野鮎美/未咲(回想)【広瀬すず】未咲の娘
岸辺野颯香/遠野裕里(回想)【森七菜】裕里の娘
乙坂鏡史郎(回想)【神木隆之介】未咲・裕里の高校へ転入し未咲に恋をする
文通。なつかしい言葉である。
そして、初恋。これもまたなつかしい響きだ。
ストーリー的には、鏡史郎の未咲への想いがずしりとくる。
君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?
こう言えてしまうほどに、何しろ一人身のまま、未咲への想いを小説にかき続けている。
けれど個人的に共感したのは、裕里の鏡史郎への初恋だった。
姉のふりをしたままでもいい。初恋の人に会えた。もうちょっとだけ話したい。文通だっていい。一方的な片思いだってことは変わらない。もちろん深いなかになろうなんて気持ちは毛頭ない。でももうちょっとだけ。
そんなあわあわとした気持ちが伝わってきて、切なくなりながらも微笑ましくて笑っちゃうっていうか、そんな感じ。
なんだろう、これ。初恋なんだから、いいじゃん。夫も子どももいるんだけどさ、ちょっとときめいたって、いいじゃん。っていうこれ。
初恋って、胸のなかどこかに、たぶんずっと残っているんだろうなあ。
そしてたまに光ったり、熱を放出したり、存在感を発しつつもしんと静まり返ったり、いないふりをしたり、笑って見ていたりしてるんだろうなあ。
そんなことを、ふわふわと考えた映画だった。
パンフ、買っちゃうよね。こういう映画は。
回想シーン。神木くん、好演していました。
松たか子はすごいなあ、と思った映画でもありました。
そうそう、私もこの映画も見たいって思ってたんですよ~
まだもう少し先でもやってるかしら?
LoveLetterも、もう24年も前なんですね。
ミポリンもたしかショートカットで若かったですよね。
さえさんが、トヨエツ好きになったのは、LoveLetterがきっかけだったんですね。
そのお二人も出ていらっしゃるんだ。
なんとなくストーリーは予告で見たけれど、何歳になってもこういう映画は私も好きです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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