先月のことになるが、神戸から来た夫の友人たちと「サンメドウズ清里」へ遊びに行った。スキー場のリフトをオフシーズンのあいだ活用した観光スポットで、標高1900mの山の上までリフトで上り、そこにカフェがあってのんびり過ごせるようになっている。
パノラマリフトで上り、5人でわいわい展望台まで登った。
周囲には山々が見える。展望台お決まりの山の名をかいた平たい地図看板があり、知らない山の名が連ねられていた。そこには八ヶ岳の名はない。
いつも見ているあの素晴らしく格好のいい山は、どっちに見えるのか。
「八ヶ岳は、どっち?」
疑問に思い夫に訊くと、怪訝な顔をされた。
「あのね、ここが八ヶ岳だから。八ヶ岳から八ヶ岳は見えないの」
「おーっ、ここが八ヶ岳か」
「恥ずかしいから、大きな声出さない」
そういえば、山登りをする人のこんな話を聞いたことがある。
なぜ、富士山に登らないのか。
「だって、富士山からは富士山は見えないでしょ」
先週土曜日の八ヶ岳。定点観測地点から。
今シーズン、雪化粧するのはいつ頃かな。
同じ場所から観た南アルプス連峰、甲斐駒ケ岳。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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