【匂い立つ】においたつ
① においが立ちこめる。② (美しさなどで)あたりが輝くように感じられる。 「 - ・つばかりの美しさ」
大辞林第三版より
夜中じゅう派手に雨が降り、一昨日は霧に包まれた朝を迎えた。そして午後には気持ちよく晴れ、夕方、いつものコースをウォーキングした。
久しぶりに思う存分雨を吸い込んだ土はしっとりと湿っていて、そこに太陽がやわらかな光を注いでいた。目には見えなくても、地面が、木々が、ゆっくりと水分を蒸発させていくのがわかる。
「匂い立つ」
歩き始めた途端、口を突いて出た。
この言葉がこんなにぴったりくる情景に出会ったのは、初めてだった。
土の匂い。雨の匂い。太陽の匂い。風の匂い。木々の匂い。新芽の匂い。草の匂い。苔の匂い。花の匂い。空気の匂い。光の匂い。影の匂い。
すべてがない交ぜになって、立ち上っていく。まるでそんな匂いたちが目に見えるかのようで、しばし立ち止まりただ身体じゅうで感じていた。
隣りの林を道路沿いから見た写真です。緑燃ゆる、新緑燃ゆるって感じ。
ジャングルなのか! って言いたくなるような。でもこれがごく普通の風景。
今、林はツツジが花盛りです。
これは我が家の玄関のツツジ。今、満開です。
反対側から見ても、満開。あたりまえか(笑)
ツツジの足もとに広がっているスズランも、咲き始めました。
北側にももともとこの土地にあったツツジが、そのまま毎年咲いています。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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