一昨日の日曜日。今年初めてウッドデッキにけろじが上って来た。
暗い緑色に黒い模様が混じった子と、全体が茶っぽいグレーでやはり黒い模様が入った子がいた。2匹ともでっぷりと太っているから、女の子だろうか。いや、女の子というのは失礼かもしれない。冬眠して目覚めた大人の蛙なのだから、敬意を表しメスと呼ぼう。
緑がかった方は、頭の大きさに似合わぬほどお腹が大きいから、近々卵を産むのかも知れない。背中を陽に当てている姿など、じつにおおらかだ。
グレーの方は、身体をデッキの色に似せているし、昼間には板と板の隙間に入ってしまう。早々とデッキに上がって来た割りには臆病な性格とみた。
こんなふうに、毎年ウッドデッキに上がって来るけろじたちを観察しているわけだが、何月何日でどんな日だったのか、はっきり記憶していない。
今年は、5月第2日曜で母の日でもあり、ハマナスの最初の1輪が咲いた日でもあり、どんな日だったのか、よく憶えていようと思った。
ハマナスのほかには、雑草のゲラニウム・カロリニアヌムが咲いた頃でもある。
ツツジが咲き次々花を落とし、スズランが咲き、ツルニチニチソウが咲き、目立たぬ花だがナナカマドも咲いている。隣りの林ではマーガレットも咲き始めた。
もちろん羽虫も飛び始めた。だから、彼らは餌を捕るために上がって来たのだ。
記憶しておこうと思わないと、するすると時間が、日にちが、月日が過ぎていく。よくよく憶えておこうと思っていても、それでも忘れてしまうことも多い。
日々たくさんのことを、手のひらの指の間からこぼれ落ちる砂のように、こぼしてしまっている。残った記憶の方がわずかなのだろう。だから、こうして憶えておこうと不意に考えるときがある。
こぼれていくものたちを止めることはできないだろう。
けれど、可愛がっている小さな彼らがわたしの生活する場にドアを叩くようにある日やってきて、ふっとうれしいと感じた気持ちを、周りの風景とともに記憶にとどめておけたら素敵だなと思ったのだ。
玄関の石垣に咲いているツツジです。こんなに咲くのは珍しい。
ツルニチニチソウも、蔓を伸ばしてたくさん咲いています。
ゲラニウム・カロリニアヌム。小さな花です。可憐です。
ナナカマドの花は蜜が美味しいのでしょうか。カナブンがいっぱい。
今年最初に咲いたハマナスです。鮮やかなピンクが目にまぶしい。
さえさんのお宅のお庭は、これからますます楽しみな時期になりますね。
ゲラニウム・カロリニアヌムって一応雑草なんですよね。
小さなすぐに抜いてしまいたくなる雑草にも名前があるなんて、最近知ったんですよ。
友達から野の草花っていう本を借りてきて、タイル石の隙間から無造作に伸びた雑草を調べているんですが、なかなかわかりません。
ゲラニウム・カロリニアヌムにも似ている小さな白い花が咲いているのもあるんだけど、きっと違うな・・・(-_-;)
いつも雑草だと思って殆ど抜いてたんですが、雑草だけどちゃんとした草花って思うと抜けません。
記憶ってだんだん頼りなくなってきました。
景色や歌と共に思い出すのは昔の記憶ばかり・・・
今の事ってこの先、懐かしいって思い出すことがどれくらいあるのかな?なんて少し不安になります。
ブログに書いて時々振り返るのが、今はいいような気もします。
ユミさん
庭、これから楽しみな季節でもあり、雑草がわんさか出てくる季節でもあります。
ゲラニウム・カロリニアヌム、かわいいでしょう♩きっかけがあるとこうして注目して覚えられるんですが、名前を知らない雑草のなんと多いこと!
わたしも、野草辞典の小さいのを持っていて、それでときどき調べています。
調べてもわからない雑草も多いです。
ほんと。ブログにかいて、振り返るのってちょうどいい気がしますよね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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