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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

お金じゃ買えないものを手にするチカラ

先週のこと。取材で山梨市にある『笛吹川フルーツ公園』へ行った。

前の週から取材がてら友人とランチの約束をしていて、その日以外は空いていなかったので晴れるといいなと思いつつも、天気によらず楽しんで来ようとも思っていた。

 

その日が、またとない快晴で驚いた。

晴れても雲を乗せていることが多い富士山も、白い雪を光らせすました顔をしている。この春一番の好天といってもいいほど気持ちのいい空が広がっていた。

 

友人との待ち合わせはお昼だったが、1時間ほど早く着き写真を撮って歩く。まだ少しひんやりした風も、歩くと心地いい。

ひと通り歩き終えて、隣接する富士屋ホテルの前に店を構える雑貨屋が目に留まった。手染めの布を使った服やショール、手作りアクセサリーなどが並んでいるのが見える。

 

店に入り店主に挨拶すると、にこやかに応えた。

「いい日に、いらっしゃいましたね」

「富士山が、綺麗ですね」

わたしも応える。富士山はいつもいつも顔を見せるわけじゃない。それを知っているのは、いつも富士山を観ている人だけだ。

「桜も桃も咲いて、青空が広がって、富士山が白くくっきりと見える日なんて毎年あるわけじゃない」

案の定、店主も言った。

「今日この日に、ここへ来ることのできた人というのは、お金じゃ買えないものを手にするチカラを持っている人ですよ」

その言い方が確信に満ちていて、思わずうなずいていた。

そう思ってはいたけれど、店主の言葉にあらためて気づかされる。確かに、こんな日はまたとないと。

「晴れたねえ」

店を出て歩きだすと、友人が、晴れ晴れとした笑顔で坂を上ってきた。

フルーツ公園です。白く咲き乱れているのは、花桃。

枝垂桜の道を上ると、いちばん高い場所へ。

富士山が、真っ白い頭をのぞかせていました。

がんばったけど食べきれず、友人に手伝ってもらって完食した「ガッツリ大人のお子様ランチ」です。

友人は、春限定のランチプレートを選んでいました。

初めて見たアーモンドの花。

 

☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。

【春の花咲く『笛吹川フルーツ公園』でお散歩ランチ!】

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  1. hanamomo より:

    桃の季節になるとJA笛吹の箱がこちらにも並びます。
    きれいな地名だな~と思っておりました。

    フルーツ公園だけあって美味しそうな花ばかり。
    アーモンドの花、さくらより大きめですね。
    色も濃くてきれいですね。

    ランチお子様ランチにしてはすごい量ですね。
    御友人の春のプレートも美味しそうですね。
    お天気はお金では買えませんね。自然からの贈り物ですね。

  2. さえ より:

    hanamomoさん
    笛吹の桃を毎年食べていらっしゃるんですね~
    きれいな地名ですよね。手話では、横笛を吹くジェスチャーをします。
    フルーツ公園行ってみて、ほんとうにいろいろなフルーツが植えられてるんだな、気持ちのいい公園だなあって実感しました。
    アーモンドの花、美しかったです。
    ランチも美味しくて、お天気も素晴らしく、おしゃべりにも花が咲きました。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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