けろじが瞬きしている瞬間を、目撃した。
ウッドデッキにシェードをとりつけようと、2階のベランダに出て夫と布を押さえたり紐を引っ張ったりしていると、じっとこちらを見るけろじがいた。
「そこ、押さえといて」
夫に言われるまま、布を押さえ、じっとけろじを見つめた。ちょうどいいことに目の位置が、けろじの高さだった。
そこで、瞬きだ。
片目ずつ、ゆっくりウインクするように瞼を閉じたり開いたりしている。
「きみも、瞬きするんだね」
話しかけるも、応答はない。驚いて逃げる気配もない。
片目ずつの瞬きを、スローモーションで繰り返している。
調べれば、蛙の瞬きは食べたものを飲み込むときに行うという。目玉を動かすことで、餌を食道に押し入れる、そのための瞬きなのだそうだ。
それなら、右を動かしたり左を動かしたりしていたことにも合点がいく。
2階のベランダまで登ったのも餌を捕るためだろうから、捕食したすぐ後だったのだろう。
「でもさ、目にゴミが入ったときとか、瞬きしないの?」
けろじに問いかけるも、やはり応答はない。
瞬きしていたのは、この子です。太ってるなあ。
2階のベランダの手すりまで、登ってきたんだね。
こんなに高いのに。
ウッドデッキにとりつけた雨除けにもなるシェード。
こちらは、また違う日の違うけろじ。
こちらもまた、違う日の違うけろじ。
こちらは、バッタくんとツーショットのこれまた違うけろじ。
バッタの種類よくわかりませんでしたが、トノサマバッタかなあ。
バッタくんと一緒にいたけろじは、デッキの色に染まってきていました。
カマキリくんも元気いっぱい、ダンスしていました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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